サンノゼ・シャークス：アイスリンクからクラウドへ

クラウドベースの IT インフラストラクチャーで将来を見据えたビジネスを構築する必要性に気づき、SSE 社はデジタルトランスフォーメーションの基盤として SAP Business Technology Platform (SAP BTP) を導入しました。SAP Datasphere は、発券、駐車場、飲食運営、e コマース小売、従業員管理など、さまざまなベンダーやシステムから得た同社のデータを統合し、相互に関連付けます。

 

唯一の正確な情報源と深いインサイトによって、SSE 社はイベント管理と収益性を最適化しながら、ファンとのつながりを強化することができます。

 

忠実で情熱的なファン層を育成する

 

SSE 社は、ホッケーの試合、コンサート、地域のイベント、アイススポーツ、コミュニティプロジェクトなど、人を集めるためのプラットフォームの構築に努めています。さまざまなタッチポイントで統一されたファン向けエクスペリエンスを提供するために、SSE 社はデジタルインタラクションと対面インタラクションを統合し、パーソナライズされたエンゲージメントをより大規模に提供する必要がありました。

 

SSE 社は SAP Customer Data Platform を使用して、チケット発行や観戦などのアクティビティ情報とアカウントデータを統合し、すべての顧客をあらゆる角度から参照しています。また、SAP Customer Data Cloud を活用して顧客の同意とプロファイルの詳細を管理しています。SAP Emarsys Customer Engagement は、高度なセグメンテーションを通じてパーソナライズされたリアルタイムのメールキャンペーンを処理し、ファンが自分の関心に合ったコンテンツを受け取れるようにします。これらのインサイトは SAP Sales Cloud に統合されるため、アカウントマネージャー向けのパイプラインとアクティビティ管理の機能が向上します。このアプローチは、定着率とロイヤルティの向上のためのプロアクティブな取り組みに役立ちます。

 

将来を見据えて、SSE 社は引き続き顧客関係戦略の推進に取り組んでいます。この取り組みには、追加のデータソースを統合し、新しいディメンションで顧客プロファイルを充実させることなどがあります。また、組み込みの人工知能 (AI) を活用して、期待に応えるだけでなく、期待を上回るよう努めています。

 

アイスリンクの外でもウィニングカルチャーを築く

 

サンノゼ・シャークスのようなスポーツチームにとって、成功とファンの体験は、チームのパフォーマンスだけでなく、アイスリンクの外で行われる業務の効率や効果にも左右されます。こうした業務が #TealTogether の活動を内側から推進しているためです。SSE 社は、人事データを既存の SAP BTP インフラストラクチャーと統合したいと考え、十分な情報に基づいて人事・人材関連の意思決定を行うという人事部のビジョンを支える基盤として SAP SuccessFactors を選択しました。

 

SSE 社は、SAP SuccessFactors Employee Central を活用して、全従業員データを一元的に管理し、プロセスの自動化と日常業務の削減を実現しています。また、SAP SuccessFactors Employee Central Payroll を使用して、給与体系を改良し、福利厚生のワンストップショップを提供し、プロスポーツ組織特有の複雑な労働法と税法を確実に遵守することで、業務のさらなる効率化を図っています。

 

SSE 社はまた、会社の成長には多様性、包括性、帰属意識が欠かせないことも認識しています。SAP SuccessFactors Performance and Goals を活用することで、フルタイム従業員やイベント当日のスタッフ、組合員など、雇用形態に合わせてカスタマイズ可能なパフォーマンス管理とスキルアップの機会を提供する柔軟で俊敏なソリューションによって、SSE 社は継続して変化への適応と人材の再構築に注力することができます。