近代的な物流倉庫内で動作する自動化されたロボットキャリア

KNAPP 社:報告規制要件を超えたビジネスプロセストランスフォーメーションを推進

SAP のお客様 KNAPP 社のロゴ

コンプライアンス以上の価値を高める機会をつかむ

KNAPP 社は、イントラロジスティクスとインテリジェント倉庫システムの先駆けとして、欧州連合の企業サステナビリティ報告指令 (CSRD) に緊急に対応しました。SAP Sustainability ソリューションにより、KNAPP 社はリソース効率の高い自動化ソリューションで報告プロセスを刷新し、コンプライアンスを超えた同社の「now4tomorrow」プログラムの推進を実現しました。

業種地域企業規模パートナー
ハイテクオーストリア、ハート・バイ・グラーツ従業員数:8,330 人KPMG Austria 社
初回

CSRD 報告書の作成は、2027/2028 年の義務化より大幅に前倒しで完了の予定

200 ~ 250

CSRD 準拠のために統合と自動化を行った指標の数

1 つ

会社全体における監査対応報告基盤の数

SAP とのコラボレーションを通じて、当社はサステナビリティ報告のためのリソース効率の高い自動化アプローチを実現できました。革新的なソフトウェアソリューション、特に SAP Sustainability Control Tower と SAP Sustainability Footprint Management を活用して、レポートの効率性と持続可能性を高めています。
ベルンハルト・ビショフ (Bernhard Bischof) 氏
KNAPP AG、ソリューションレポートアーキテクト

強力なサステナビリティデータ基盤を事前に構築

KNAPP 社はバリューチェーンテクノロジーのリーダーとして、デジタル化、ソフトウェア、自動化、ロボティクスの進化を取り入れたインテリジェントな倉庫システムを開発、製造しています。オーストリアのハート・バイ・グラーツに拠点を置き、70 年以上にわたってロジスティクスの最前線に立ってきた KNAPP 社は、8,330 人の従業員を雇用し、49 の拠点と多数の子会社を持ち、国際的な顧客ベースを抱えています。

 

最近、欧州委員会 (EC) はオムニバスパッケージを公表しました。これにより、CSRD に直接影響するコンプライアンスのしきい値が調整され、報告期限が変更されることになりました。2 年間の CSRD 報告延長期間が設けられていますが、KNAPP 社は先手を打って対応することを選び、期限よりずいぶんと前にサステナビリティ基盤を構築することにしました。

 

自動化は KNAPP 社の DNA に組み込まれているものです。同社は労働集約型の報告プロセスから、リソース効率の高い自動化ソリューションへと抜本的に移行することを目指し、そのデジタルトランスフォーメーションでは、既存のソフトウェア、データシステム、プロセスを評価する必要がありました。つまり、200 ~ 250 の指標を統合、自動化し、サステナビリティデータを管理、統合するためのエンドツーエンドフローを確立する必要がありました。

KPMG のプロフェッショナルたちが提供した、業界リーダーの SAP のテクノロジー、インサイト、方法論により、 KNAPP 社はデータの力を活用して、EU の新しい報告要件を満たすための体制を整えることができました。
ドミニク・ラディッチ (Dominik Ladich) 氏
KPMG Austria 社、ESG テクノロジーコンサルティング担当ディレクター

テクノロジーを利用するアプローチでサステナビリティ報告に対応

EU のオムニバスパッケージによる猶予期間によって、KNAPP 社は要件に対応するための戦略的な機会を得ることができました。長期的なビジネスバリューにつなげるため、テクノロジーによるアプローチでサステナビリティ報告に対応しました。前倒しのスケジュールでサステナビリティデータ基盤を確立することで、同社は初回報告期限までの準備を余裕を持って行うことができました。

 

環境、社会、ガバナンス (ESG) 報告規制への遵守を主な目標にして、KNAPP 社は ESG データを統合するために SAP Sustainability Control Tower ソリューションを導入しました。このソリューションは、透明性のある報告と、監査に対応した CSRD の開示を可能にします。また、SAP Sustainability Footprint Management ソリューションを導入することにより、インサイトを得て、カーボンフットプリントの計算を大規模に行うことができるようになり、顧客や市場に対して透明性を示すことができます。さらには、SAP Datasphere ソリューションによって、データエクスペリエンスが統一され、データ統合、カタログ作成、ウェアハウジング、フェデレーション、仮想化、セマンティックモデリングが可能になります。

 

導入にあたって、KNAPP 社は SAP のパートナーである KPMG Austria 社との強固な関係に頼りました。SAP ソリューションの導入に関する同社の広範な専門知識に期待してのことです。KPMG 社は、KNAPP 社の既存のテクノロジーを評価することから始めました。さらに、技術や事業内容の変更を手引きするため、規制に関する深い知識を持つ KPMG 社のプロフェッショナルを動員しました。

自動化と高い効率性によって持続可能なインパクトをもたらす

SAP Sustainability Control Tower を使用して事業全体でデータ収集を自動化することで、KNAPP 社は監査に対応した報告基盤を確立することができました。同社は、主要な ESG 標準にマッピングされた事前構築済み指標を活用し、ダッシュボードを使用して傾向を特定し、同ソリューションの AI 対応 ESG レポートテンプレートにアクセスできるようになりました。このソリューションは、KNAPP 社のサステナビリティデータの包括的なビューを提供します。これにより、ESG の取り組みをより適切に管理し、将来の意思決定につなげることができます。SAP Sustainability Footprint Management によるカーボンフットプリントの計算により、KNAPP 社は環境への影響に関する透明性を確保することもできます。

 

効率的なレポートソリューションを導入することで、KNAPP 社は余裕を持ってオムニバス要件を満たすことができるようになりました。また、CSRD への早期対応により、同社はリアルタイムで事業調整を行い、規制環境の変化とともに進化する能力を高めることができるようにもなっています。

 

KNAPP 社は、コンプライアンスだけでなく、業績を向上させるための取り組みとして、社内の now4tomorrow プログラムを大幅に前進させました。このプログラムは、同社の最初のサステナビリティレポートを作成することを目的とした取り組みであり、このレポートは年次財務諸表の重要な要素になります。

長年にわたって、サステナビリティは当社の企業文化の一翼を担っています。テクノロジーパートナーとして責任を持ち、バリューチェーンを見る際には環境と事業継続性を大切にしています。
カトリン・プーチャー (Katrin Pucher) 氏
KNAPP AG、統合管理システム担当バイスプレジデント

バリューチェーン全体で戦略的ビジネスバリューを評価する

SAP Sustainability ソリューションを使用してサステナビリティデータ基盤が確立されたことにより、KNAPP 社はバリューチェーンを分析して上流と下流の影響を評価する準備が整いました。これにより同社は、規制要件に準拠するだけでなく、社内の now4tomorrow プログラムを大幅に前進させることができるようになりました。

 

ESG アプローチに基づく 3 年間の now4tomorrow プログラムには、国連が定める 17 の SDGs(持続可能な開発目標)のうち 6 つが組み込まれており、EU の欧州サステナビリティ報告基準ガイドラインにも準拠しています。このプログラムは同社の事業全体に影響し、社内の役割、責任、ポリシーを再定義します。

 

継続的なデジタル化、自動化、改良のプログラムを通じて、サステナビリティを可視化し、測定可能にし、会社全体を通じて資源節約を支援することが KNAPP 社の究極の目標です。KNAPP 社は 2027/2028 会計年度までに最初のサステナビリティ報告書を提出する取り組みを順調に進めています。これは、透明性の高い持続可能な未来へのコミットメントにおいて重要なマイルストーンとなります。

KNAPP 社についての情報をお探しですか?

  • KNAPP 社:報告規制要件を超えたビジネスプロセストランスフォーメーションを推進 (SAP Business Transformation Study)

  • The Opportunity: More Than Just Compliant Reporting (報告規制準拠を超えたビジネスチャンス)(KPMG 社の記事

主要パートナー

KPMG 社は、スキルのあるプロフェッショナル、グローバルなリーチ、高度なテクノロジーにより、世界中のトップクラスの組織に高品質のサービスと信頼できるアドバイスを提供しています。KPMG 社は、KNAPP 社の既存のテクノロジーを深く掘り下げた後、規制に関する深い知識を持つ KPMG 社のプロフェッショナルを動員して、CSRD 要件を定義し、SAP Sustainability ソリューションの導入を指導し、ESG 報告規制を遵守できる体制を整えました。

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