Navantia 社：サプライヤー、調達、各業務の連携をさらに強化して、サプライチェーンの卓越性を新たな高みへ
SAP Ariba ソリューションと SAP Business Network でサプライヤー管理を合理化し、効率をアップ
NAVANTIA, S.A. S.M.E. 社は、スペインをはじめとする国々の海軍に向けて、船舶や潜水艦の設計、建造、サポートを行っています。大規模かつ複雑で多様な取引先ネットワークを抱える同社は、コスト削減や効率改善を常に追求しています。SAP Ariba と SAP Business Network を採用し、基幹システムである SAP S/4HANA ソリューションと完全に統合することで、Navantia 社は今、卓越性の実現に向かって舵を取っています。
| 業種 | 地域 | 企業規模 |
| 防衛・セキュリティ | スペイン、マドリード | 従業員数 4,000 人 |
購買発注管理ライフサイクルの時間短縮率
購買から支払までの全プロセスにおける生産性の向上率
購買依頼作成時の複雑さと時間の削減率
NAVANTIA, S.A. S.M.E. 社、サプライチェーン IT マネージャー
デジタルトランスフォーメーションの航路を描く
スペインの国営企業 Navantia 社は、水上艦や潜水艦など、軍艦と民間船舶の設計、建造、継続的なサポートを専門としています。同社は、スペイン国内の 4 つの主要拠点で事業を展開しており、オーストラリア、ブラジル、インド、ノルウェー、サウジアラビア、トルコ、イギリスでも事業部門を運営しています。
Navantia 社にとって、グローバルサプライチェーンの効率的な管理は、製造面だけでなく、効率性や持続可能性への取り組みにおいても、極めて重要な意味を持ちます。同社は戦略的変革の一環として、「Navantia 5.0」というプログラムでプロセスのデジタル化を進めており、可能な限り標準化を図るとともに、システム間の統合と可視性の有効活用を目指しています。
Navantia 社は多くのサプライヤーを抱えており、それぞれを戦略的な協力者であり、ビジネスパートナーであると考えています。数多くのビジネスパートナーと協働する中で、同社のチームは、オンボーディングプロセスを合理化し、業務上のやり取りをデジタル化すれば、大幅なコスト削減とさらなる品質向上につながると考えました。
NAVANTIA, S.A. S.M.E. 社、サプライチェーン IT マネージャー
調達・購買をデジタル化
Navantia 社は、SAP S/4HANA を利用して、防衛関連業務に合わせて調整された基幹業務を実行しています。同社は、毎月何千ものビジネスパートナーから紙や PDF の請求書を受け取る中で、手動のプロセスでは、規模拡大、効率化、持続可能性の実現を目指す会社の目標を達成できないと考えていました。また、新しいビジネスパートナーのオンボーディングや、注文の確認、承認、支払に時間がかかりすぎていました。
会社の戦略的なデジタル化目標に合わせて、Navantia 社は直接材調達と間接材調達の両方を対象として、約 2,000 人のユーザーに SAP Ariba を導入することにしました。SAP Ariba Supplier Lifecycle and Performance ソリューションを SAP Analytics Cloud と組み合わせて使用することで、ビジネスパートナーを登録し、あらゆる角度から把握することができます。また、SAP Ariba Sourcing ソリューションによって、入札の実行と管理、落札の確認を行うことができます。さらに、SAP Business Network と SAP S/4HANA 向け SAP Ariba Buying ソリューションでは、購買発注確認、請求書処理、支払管理、カタログの各機能が提供され、SAP Business Network Supply Chain Collaboration ソリューションでは、ネットワーク化された単一プラットフォーム上で取引先とのコラボレーションが可能になり、計画、在庫の可視性、自動化が強化され、直接材の供給が確保されます。
NAVANTIA, S.A. S.M.E. 社、サプライチェーン IT マネージャー
サプライヤー管理をシンプルに
完全クラウド型の SAP Ariba ソリューションの導入は、標準化とオープンなビジネスアプローチに向けた戦略的な方向転換を意味します。Navantia 社は、SAP Ariba を採用して、働き方の標準化と組み込みのベストプラクティスワークフローの活用を進めることにしました。
Navantia 社は、SAP Ariba Supplier Lifecycle and Performance ソリューションで 9,000 社以上のベンダーと連携しており、そのうちの 2,500 社以上が調達イベントに参加しています。また、現在、57 社のビジネスパートナーが合計 100 のカタログを提供しており、Navantia 社のユーザーは数回クリックするだけで承認済みのベンダーから商品を選択し、購入できるようになっています。この記事が書かれた時点で、同社は 5,000 件以上の調達プロジェクトを完了し、6 万 6,500 件以上の発注書を発行しており、全請求書の 40% 以上が SAP Ariba を通じて提出されています。
Navantia 社は、SAP Ariba を使って、コスト、配送、支払などに関連する情報を自動で取得しており、その情報は SAP の基幹システムに配信されています。すべてのやり取りがデジタルで行われるため、分析や情報収集が可能になり、同社は自社のパフォーマンスやコストに関する詳細な情報を得て、データに基づく意思決定を通じて効率化を図っています。
NAVANTIA, S.A. S.M.E. 社、サプライチェーン IT マネージャー
可視性を高め、効率を最適化
SAP Ariba ソリューションの導入によって、Navantia 社は効率的な新しいプロセスと詳細なレポート機能を有効に活用しています。また、SAP Ariba がプロセスの効率化に寄与していることは指標からも見て取れます。例えば、SAP Ariba を通じて事前定義済みの契約に沿って購買を行うことでコンプライアンスが強化され、購買発注管理業務が 15% 削減されました。また、紙の使用を 100% 削減することにも成功しています。
さらに、同社はパフォーマンスの比較やコスト評価を簡単に行えるほか、レポートダッシュボードを使えば、保証、品質証明、品目など、ほぼすべての調達・購買項目を確認できます。このシステムでは、発注数、発注部署、その総額など、ビジネスパートナーとのやり取りをあらゆる角度から把握することができます。
Navantia 社は今後、入札依頼の作成機能、ショートリストの生成機能、調達業務の処理機能など、SAP Ariba に備わった新しい人工知能 (AI) 機能を活用していく予定です。クラウドネイティブソリューションである SAP Ariba を選択したため、新しい AI ツールが利用可能になった時点で必要な設定や統合がすべて完了しており、Navantia 社はすぐさま AI ツールの活用に着手することができます。