ACCIONA 社:サプライヤーとのインタラクションやトランザクションを円滑化して調達・購買の戦略的価値を向上

SAP Business Network を導入した ACCIONA 社の取り組み
大規模なデジタルトランスフォーメーションに着手し、調達から支払までのプロセスの最新化を目指したACCIONA 社は、SAP Business Network for Procurement が最適であることがわかりました。現在は注文書、オーダー確認、請求書に関するサプライヤーとのインタラクションやトランザクションが円滑化され、戦略的調達業務の新たな時代を迎えました。
| 業種 | 地域 | 企業規模 |
| エンジニアリング、建設、オペレーション | スペイン、マドリード | 従業員数:4 万 4,000 人以上 |
オンボーディングされたサプライヤーの数(2024年末までに1万2,000社に達する見込み)
実行されたトランザクションの数(2024年末までに55万件に達する見込み)
年間の請求書件数(2024年末までに23万5,000件に達する見込み)
ACCIONA 社アプリケーションマネージャー
野心的な調達・購買変革プログラムを構想
ACCIONA 社は、再生可能エネルギーを中心に、持続可能なインフラソリューションの開発と管理を行う多国籍企業です。同社は、プラスの効果を生み出し、新しいビジネスの形を実現する革新的なソリューションを通じて、インフラ、水、エネルギーに対する基本的なニーズに対応しています。その事業は、設計・建設から運用・保守に至るまでのバリューチェーン全体にわたります。地球をより良い場所にするというビジョンは、同社従業員にとって世界の重要課題に対する持続可能なソリューションを構築する動機となっています。
低炭素経済への移行をリードすることを目指す ACCIONA 社は、世界 40 カ国以上に進出し、進出先の地域社会の経済的・社会的発展に貢献するために尽力しています。
サステナビリティをビジネス戦略の基本理念として、調達・購買業務を刷新し、支出管理プロセスを強化する時期を迎えると、サプライヤーとの関係強化が大きな焦点となりました。同社にとって、大胆な環境目標の達成に向けてサプライヤーと足並みをそろえることが不可欠でした。
ACCIONA 社アプリケーションマネージャー
調達・購買トランザクションフローをデジタル化して手作業を最小化
ACCIONA 社は、膨大な件数の調達トランザクションを処理しているため、この領域における手作業の削減が優先事項でした。このため、これらのプロセスの合理化と標準化を図ると同時に、社内およびサプライヤーネットワーク全体にわたるトレーサビリティを実現する必要がありました。また、サプライヤーとの関係を強化し、自社のサステナビリティ目標の達成に向けてサプライヤーと足並みをそろえることも課題でした。
さまざまな最新ソリューションを評価した ACCIONA 社は、SAP Business Network と SAP Ariba Contracts ソリューションが広範囲にわたって自社のニーズを満たし、スペインの電子請求書に関する法律に準拠していることに好印象を抱きました。
そこで、まず SAP Business Network for Procurement をスペインに導入し、5 つのデジタル調達プロセスを SAP S/4HANA および SAP ERP アプリケーションのインスタンスと接続することを決定しました。このプロセスには、購買発注 (PO)、オーダー確認、入庫、請求書処理、および請求書ステータスワークフローが含まれます。
このソリューションの導入により、ERP で注文書を作成すると SAP Business Network for Procurement が自動的に更新され、接続されているサプライヤーはその発注書を直ちに表示して確認できます。確認が完了すると、オーダー確認がサプライヤーから直接送信されます。これは、法的拘束力のある文書に相当し、手作業による注文書承認ステップの必要性を大幅に減らします。
次に、ERP で入庫ステージが実行されると SAP Business Network に通知が送信され、入庫伝票に対してサプライヤーの請求書が作成されるため、請求書処理エラーの可能性が減ります。最後に、調達・購買ソリューションで ACCIONA 社の ERP からの請求書ステータス情報が更新され、サプライヤーに透明性をもたらします。
ACCIONA 社アプリケーションマネージャー
企業目標を支える戦略的調達機能を実現
ACCIONA 社は、SAP Business Network for Procurement を導入し、2 つの ERP アプリケーションと統合したことで、バイヤーとサプライヤーが同じ空間で情報を共有できるようになっています。これは、同社にとって調達・購買業務のスピードと効率の面で大きな進歩を意味するもので、手作業による購買発注や契約が大幅に減ったことで、調達・購買チームの作業負荷が大幅に軽減され、処理ミスの削減やサイクル時間の短縮につながっています。
ACCIONA 社の調達・購買プロセスは、これまでは手作業で時間がかかり、処理ミスが発生しやすく、可視性が欠如していましたが、現在は合理化され、デジタル化され、透明性が向上しました。同社の調達・購買チームは、サプライチェーンに関するリアルタイムのインサイトにアクセスして、購買発注、オーダー確認、入庫、および請求に対する透明性を確保できるようになりました。同社は、年度末までに 5,000 社のサプライヤーがネットワーク上で取引を行い、約 11 万件の注文書と約 13 万の請求書がやり取りされるようになると見込んでいます。さらに 1 年後には、ネットワークに参加するサプライヤーは 1 万 2,000 社に増加し、17 万件の注文書と 23 万 5,000 件の請求書がやり取りされるようになるものと期待しています。マシンツーマシントランザクションへの移行により、調達・購買チームは膨大な手作業による作業負荷から解放され、調達・購買の戦略的価値の創出により多くの時間を費やせるようになっています。
サプライヤーとの関係とマシンツーマシン戦略の実現に関しては、サプライヤーの SAP Business Network への接続を支援するガイド役として、専任のサポートチームを提供しました。
調達・購買プロセス全体にサステナビリティを組み込む
ACCIONA 社は、組織全体で調達・購買の変革を続ける中、サステナビリティの精神と責任を共有するサプライヤーと直接関わり合うために、SAP Ariba ソリューションでカスタム開発した社内システムの見直しを推し進めています。これには、SAP Ariba Sourcing および SAP Ariba Buying ソリューションだけでなく、サードパーティー製サプライヤーリスクツールとも統合された SAP Ariba Supplier Lifecycle and Performance ソリューションの導入が含まれます。同社は、このプロジェクトの本稼動開始を 2024 年夏に予定しています
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