オフラインイベントでの優勝を祝っている Team Liquid のチームメンバー

Team Liquid:AI と SAP ソリューションで変革する e スポーツのデータ分析

SAP のお客様 Team Liquid のロゴ

激化する競争で勝利をつかむ

e スポーツ組織である Team Liquid は、競技ゲーム業界の強豪として存在感を示しているだけでなく、データ主導型の戦略によって、業界のあり方そのものを変えつつあります。SAP との戦略的パートナーシップを通じて、Team Liquid は、AI を活用したソリューションにより、大規模なデータセットから貴重なインサイトを得ています。こうした取り組みは、変化の激しいプロ e スポーツの世界において、競争上の優位性をもたらしています。

業種地域企業規模
メディア・スポーツ・エンターテインメント米国、カリフォルニア州ロサンゼルス従業員数:300 人以上
>1,000 万

SAP HANA Cloud で分析されたゲームの数

25 万米ドル

アナリストの作業時間の年間削減率

1.6 TB

分析されたの履歴のゲームデータ量

Joule コパイロットと Joule Agent のおかげで、かつては何時間もかかっていた手作業が今では即座に完了できるようになりました。これが戦略の推進やチームのパフォーマンス向上へとつながっています。今では、膨大なデータベースの活用方法が変わり、AI とデータ統合が e スポーツにおける対戦準備や成功に欠かせないものになってきていることを実感しています。
ビクトル・グーセンス (Victor Goossens) 氏
Team Liquid、創始者兼共同 CEO

データをインサイトに変え、e スポーツのランドスケープを再定義

2000 年の創設以来、e スポーツ組織である Team Liquid は、競技ゲーム業界で最も視聴され、最も勝利を収めた組織へと成長しています。現在、Team Liquid には 300 人の従業員がおり、その中には 150 人を超えるプレーヤーが含まれています。新しい優秀なプレーヤーを獲得することが、常に組織の最優先課題となっています。

 

Team Liquid が勝利を収めている背景には、大量のデータの分析があります。League of Legends や Dota 2 のようなゲームでは、特に重要なドラフトフェーズにおいて、ゲームプレイデータを取得し、分析できるかどうかが勝利の鍵となります。しかし、手作業でのデータ分析は非常に労力を要するものでした。プレーヤーのパフォーマンスを最適化し、勝利を導く戦略を策定するのに必要な実用的なインサイトを引き出すのにも限界がありました。Team Liquid は、この膨大なデータを、競合分析の武器へと変えることができるソリューションを求めていたのです。

 

優れた人材で e スポーツ界を席巻する Team Liquid ですが、海外遠征や複雑な経費報告においては、さらなるレベルアップが必要でした。大会に遠征するプレーヤーたちは、手作業で経費を記録・提出しなければならず、ゲームに集中するのが難しい状況だったのです。組織が使用していた経費管理ソリューションは、サポート、国際的な拡張性、ERP システムとの統合といった面で不十分なものでした。

SAP の AI ドラフトツールのおかげで、Team Liquid の分析はレベルアップしました。生成 AI により、試合準備にかかる時間を大幅に短縮し、年間最大 10,000 時間の手作業を削減できるようになったのです。
スティーブ・アーハンセット (Steve Arhancet) 氏
Team Liquid、共同 CEO

優秀な人材をドラフトするボットで競争優位性を確保

Team Liquid は、強力なインメモリーデータベースである SAP HANA Cloud を新しいデータ戦略の中核に据えることにしました。SAP HANA Cloud は、膨大なデータセットを迅速に処理し、分析できるようにします。これを活用することで、Team Liquid のアナリストは、何時間ものゲームプレイデータを詳しく調査し、プレーヤーのパフォーマンスを綿密に分析したり、チームの強みと弱みを特定したり、さらにはコミュニケーションの齟齬が生じている領域を正確に特定したりできるようになりました。

 

Team Liquid は SAP と連携し、SAP Business Technology Platform (SAP BTP) 上に Next‑Level Esports Center を構築し、アナリスト、コーチ、プレーヤーがこれまで以上に迅速にリアルタイムのインサイトにアクセスできるようにしました。この新しい e スポーツの分析ツールには、Joule コパイロットが組み込まれていました。これにより、組織全体のチームが AI ボットに接続され、SAP HANA Cloud を通じて 1.6 TB を超える 1,000 万件のゲームデータからインサイトを引き出すことができるようになりました。

 

経費と支出のプロセスを変革するために、Team Liquid は Concur Expense ソリューションを導入しました。このソリューションにより、出張関連の支出やその他の経費の重要なポイントがクラウド化されるため、クレジットカード取引を手動で追跡する必要がなくなりました。

データ分析に基づく人材のスカウトは、e スポーツの世界では決して簡単なことではありませんでした。しかし、SAP ソリューションを活用することで、大量のデータにアクセスし、分析することが可能になりました。その結果、アマチュアプレーヤーのソロキューパフォーマンスに関するインサイトを得ることができるようになったのです。今後、Team Liquid は、アマチュア e スポーツマッチにおけるパフォーマンスデータの分析をスカウト戦略に活用していく予定です。
ビクトル・グーセンス (Victor Goossens) 氏
Team Liquid、創始者兼共同 CEO

組織全体で AI と自動化を実現し、勝利にフォーカス

SAP BTP 上に構築され、SAP HANA Cloud に 1.6 TB のゲームデータを保存する Next‑Level Esports Center は、リアルタイムでドラフトの提案を行い、勝利を予測します。この AI ドラフトボットにより、Team Liquid は、よりスマートなピックとバンの判断を行い、SAP Business AI によって競争優位性を高めることができました。

 

Joule Agents を活用することで、かつては数時間かかっていた戦略的なインサイトが、今では数秒で得られるようになりました。AI エージェントは重要なパターンを明らかにし、プレーヤーやコーチ、さらにはマーケティングスタッフなどの非技術系のユーザーでも、データに基づいた意思決定を即座に行えるようにしたのです。

 

SAP のさらなる AI テクノロジーによって、勝利を支えるテクノロジー戦略がさらに進化を遂げています。Team Liquid は、SAP AI Core インフラストラクチャーを活用し、6,000 件以上のプロマッチと 160 万件のアマチュアゲームを基に生成 AI モデルのトレーニングを行っています。また、頻繁に行われるゲームパッチを考慮し、対戦相手のドラフト行動も予測しています。

 

また、Team Liquid は、SAP Concur ソリューションにより、支出管理にかかる時間を削減し、プレーヤー育成や戦略立案といったコアコンピテンシーにより多くの時間を割けるようになりました。Concur Expense はすでに多くの手作業を削減し、コンプライアンスの向上や従業員の領収書管理の負担軽減にも貢献しています。Team Liquid は、SAP ソリューションを導入することで、経費管理の自動化とAI を活用したデータアナリティクスを実現し、ゲームに集中できるようになったのです。

手作業のプロセスでは、コンプライアンスの課題に直面するのが常でした。しかし、SAP Concur ソリューションを活用することで、多くのコンプライアンス上の課題が自動化により解消され、手作業にかかる時間を大幅に削減できたのです。
カスパー・ザンデリンク (Kasper Sanderink) 氏
Team Liquid、財務および業務部門マネージャー

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