DX(デジタルトランスフォーメーション)とは?
このガイドでは、DX(Digital Transformation・デジタルトランスフォーメーション)とは何か詳しく解説しています。日本企業における DX推進の現状や課題、推進の成功事例などをご紹介しています。また、SAPでは、お客様の DX化推進に必要なサポートを提供しています。
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デジタルトランスフォーメーション(DX)の定義
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは簡単に、「Digital Transformation」の略 です。DXの意味は、組織や企業がビッグデータなどの IT・デジタル技術を活用して、業務プロセスや企業文化を根本的に変革し、競争力を向上させ、企業全体の価値を高める取り組みを指します。
現代のビジネス環境や経済状況に対応するためには、常に業務やサービス、製品の変革を行い、市場の競争優位を確保する必要があり、それら全てを成功させるための鍵が デジタルトランスフォーメーションとも言えるでしょう。
また、デジタルトランスフォーメーションには、以下の取り組みが主に含まれます。
- 業務プロセスの自動化: AI や IoT、RPA(Robotic Process Automation)を活用して、手作業で行う業務を減らし、自動化によって業務プロセスを効率化し、手動作業にかかる人件費の削減を図る。
- 新たなビジネスやサービスの開発:例えばリモートワークをサポートするコミュニケーションツールや、社内情報を Wiki としてまとめてくれるツールなど、デジタル技術を活用した新しい利益源を創出する。
- ツールの進化による CX・顧客体験の向上: 例えば、家電メーカーなどがスマホ専用のアプリを開発し、顧客が自由気ままに製品をスマホから操作できることによって、より便利な顧客体験と満足度の提供が可能に。
その他にも、ビジネス以外の場面では、政府自治体などの DX化が進められており、例えばマイナンバーカードを Apple などのウォレット上で利用可能にするなどといった取り組みや、アメリカでは、各州の DMV が、運転免許書を Apple ウォレット上にデジタル化させ 空港のセキュリティ通過時に使用できるなどといった取り組みが行われています。また、連邦政府も AIやクラウド技術を活用した行政効率化を推進しています。
日本におけるDXの定義
経済産業省が提供する「デジタルガバナンス・コード」による DXの定義は以下になります。
「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や会社のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優立性を確立すること。」
なぜ今、DXがビジネスの成長に不可欠なのか
デジタルトランスフォーメーションが必要とされる理由としては、DX化を推進することで、常に変化する市場と顧客のニーズに適切に対応でき、新サービスや製品の開発が可能になり、さらなる事業拡大も 実現できるためです。
また、DXを推進することにより、グローバル市場の獲得、社内の既存システム老朽化の対応を事前に行うことができます。さらに経済産業省が示唆する「2025年の崖」によると、レガシーシステムの改修を2025年までに実行しないと年間12兆円(現在の3倍)もの損失とセキュリティリスクが生じると想定されており、DX化 は企業にとって非常に重要です。
経営幹部を対象とした McKinsey 社の最新調査で、コロナ禍において、ビジネスリーダーたちがプロセスやレガシーシステムのデジタル化とモダナイズに対してはっきりと切迫感を抱いていることが明らかになりました。この調査によると、多くの回答者は、自社のビジネスモデルが時代遅れになったことを認識しています。経済的見地から、現在のビジネスモデルが 2023 年まで存続すると考えている回答者は 11% にとどまり、64% は成功するために新しいデジタルビジネスを構築する必要があると回答しています。
今日の企業が現在のビジネス状況の中で競争するには、デジタル化が必要かどうかはもはや問題ではなく、デジタルトランスフォーメーションの取り組みをどれだけ早く開始できるかが問題になっています。
日本におけるDX導入の現状とその障壁とは?
日本では、2022年にデジタル庁を新設し、DX「デジタルトランスフォーメーション」を推奨していますが、現代でも世界に比べてDX化が遅れている状況にあります。
また、PWC の「日本企業のDX推進実態調査2024年版」によると、2023年から24年にかけて DX化に関する取り組みに大きな変化が見られないことが明らかになっており、「成果が出ている」と回答する日本企業は約 10% にとどまる現状にあります。
経済産業省が提供する「DX調査2024の分析」によると、97%もの金融業や保険業が積極的に DXに取り組んでいることが分かり、製造業等が77%であることが明らかになりました。
また、従業員規別調査でも差があり、1,001人以上の従業員がいる企業では96.6%が DXに取り組んでいるのに対し、100人以下の企業では44%と大きな差が見られます。
年々増加している国内企業のDX化ですが、中小企業におけるDXへの取り組みは遅れていると言えるでしょう。そして一番の課題とされているのが、デジタル技術を持つ人材の不足であり、デジタルトランスフォーメーションを推進する上で、人材の獲得と育成が重要視されています。
DXを成功させる秘密
SAP が提供する 「Secret of Successful Digital Transformation」を見て、デジタルトランスフォーメーションの成功方法の具体的な手法を見てみましょう。
DXを効果的に推進する方法
それでは、DXはどのように進めていけば良いのでしょうか?このセクションでは、最適な DX化の推進方法をご紹介します。
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ステップ1:自社の現状分析と課題の特定現状分析で業務プロセス、人材スキル、技術インフラなどを徹底的に分析し、どの部分に改善が必要かを最初に明確にすることが重要です。また、データを活用し、この段階でデジタル変革によって得られるROIを予測することもお勧めします。
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ステップ2:競合分析
自社が実際に市場においてどの位置にいるのかを評価し、さらに他社のDX化推進状況も調査しましょう。これによって、新しいサービス開発などの機会につながり、新たな利益にもつながるアイデアが生まれます。 -
ステップ3:DX推進チームの構成
デジタルトランスフォーメーションを成功するためには、専任のDX推進プロジェクトチームが必要であり、CIO(Chief Information Officer)や CDO(Chief Digital Officer)など、DXをリードする役職が自社にない場合には、設置しましょう。また、DXの成功には人材育成が欠かせません。社内の全従業員に対してデジタル技術に関する基礎知識、データ分析、AIスキルなどの研修プログラムを提供し、必ずスキルアップに重点を置くことが DX 成功の鍵となります。
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ステップ4:システムの選択と導入各部門等で必要な DX 技術の要件を特定した後に、会社の課題やビジネスニーズにあわせ導入すべきシステムやツールを選定します。例えば、ハイブリッド環境であれば、オンライン会議ツールやビジネスチャットツール、業務効率化のためには RPA(Robotic Process Automation)、顧客やキャンペーンの管理等であれば CRMツールなど、様々な場面に応じたツールを自社の課題に合わせ選択しましょう。
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ステップ5:実行と継続改善導入するシステムを選定した後は、必要なツールをベンダーと一緒にしましょう。ここで注意するべきことは、ベンダーに必ずオンボーディングセッションなどを依頼し、社内ユーザーにツール研修の機会を与えることです。
これによって、より多くの社員に対して、DX技術の人材育成が進みます。また、この段階で社内ユーザーからツールに対するフィードバックを収集し、継続的に環境を改善する必要があります。
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ステップ6:組織文化の変革DXの成功により、変化する市場環境に対応できる組織文化が生まれます。これにより、変化を続ける企業文化が形成され、新たな価値を提供する体制が生まれます。現在、世界中の市場では、AI機能がサービスの一部として導入・開発されているのが当たり前となっており、こうした変化し続ける市場に対応できる企業は、新しい価値を次々と生み出しています。
SAP で実現するDX推進の事例紹介
SAP では、企業のデジタルトランスフォーメーションを統合された ERPシステム(SAP S/4HANA)やクラウドソリューション、AIや機械学習などの先端DX技術を活用して、あらゆる企業のDX化を支援しています。
ここでは、SAP のDX推進事例をご紹介していきます。
Nestlé 社がクラウド移行で実現したDX
Nestlé社は、世界最大級の食品・飲料会社として、SAPとの協力により大規模なデジタル変革を進めています。SAPのクラウドソリューションを採用することで、Nestlé はアナリティクス、顧客体験、人事管理などの分野で業務効率を向上させ、275,000人の従業員が単一のプラットフォームでからアクセス可能になりました。これにより、ITインフラが簡素化され、業務の柔軟性が向上しました。
特に「RISE with SAP」の導入によって、Nestlé はグローバル規模でのインフラ移行を成功させ、9つのデータセンターと 10,000 台以上のサーバーが停止されました。クラウドへの大規模なデータ移行を成功させ、ビジネスプロセスの自動化や効率化をDXで実現させました。
さらに、人事では「SAP SuccessFactors」を活用し、採用から退職までのプロセスを標準化・自動化しました。チャットボットやカスタムアプリの導入よって、採用プロセスの効率化が進み、従業員や応募者の体験も向上しました。
DX化の成功の鍵は「SAP」にあり
SAPは、企業のDXをサポートするために、クラウドベースのソリューションや最先端なテクノロジーをお客様に提供しています。また、SAPが提供するクラウドベースのシステムを導入すれば、業務プロセスの自動化、サプライチェーンの最適化、顧客体験の向上が実現します。また、サステナビリティや人材管理に対応したツールを導入し、企業の成長と柔軟性を高める支援も行っています。
SAPのクラウドベースのソリューションは、大企業から中堅・中小企業まで、デジタル変革を加速させ、成長を促進します。SAP S/4HANA によるリアルタイムデータ分析を通じて、迅速かつ適切な意思決定を支援し、ビジネスプロセスの効率化と最適化を実現します。今こそ、SAPの先進的なテクノロジーを活用し、持続可能な成長と革新を推進する基盤を構築しましょう。