港に貨物を降ろすコンテナ船

TCC 社:クラウド主導のインサイトと透明性により、資本効率の高いサプライチェーン実現の障壁を打ち破る

SAP のお客様 Trade Capital Corporation 社のロゴ

SAP の最新 ERP を導入した TCC 社のクラウド化の取り組みの詳細を見る

Trade Capital Corporation® (TCC™) 社は、サプライチェーン管理プラットフォームである 1TCC® を用いて、製造業者向けに Capital‑Efficient Supply Chains™(資本効率の高いサプライチェーン)を提供することに取り組んでいます。TCC 社は、自社の業務管理にサードパーティーの ERP ソリューションを導入していましたが、拡大するパートナーシップと複雑化する国際取引に対応するには、SAP S/4HANA Cloud Public Edition の高度な機能が必要であるとすぐに認識したのです。

業種地域企業規模
ハイテク米国、カリフォルニア州、メンローパーク従業員数:200 名
250 億米ドル

2029 年までに管理される予定のサプライチェーン設備資産

67 日

計画から本稼働開始まで、SAP S/4HANA Cloud Public Edition の社内導入にかかった日数

SAP S/4HANA Cloud Public Edition は、当社が予想していたよりもはるかに包括的なものでした。ベストプラクティスを迅速に導入できる事前設定済みのシナリオをはじめ、すべての機能からメリットをすぐに享受することができました
サンジェイ・ボンデ (Sanjay Bonde) 氏
Trade Capital Corporation 社、最高経営責任者

世界中の企業のサプライチェーンの複雑さに対応

Trade Capital Corporation (TCC) 社は、長年にわたり、グローバル企業向けに資本効率の高いサプライチェーンを推進してきました。大手製造業や相手先ブランド製造(OEM)を顧客基盤とする TCC 社が成功するには、在庫管理の合理化と資本配分の最適化を実現するテクノロジープラットフォームのイノベーションを実現できるかどうかが鍵となります。

 

このミッションは、特にグローバルサプライチェーンの複雑さが増し、経済情勢が不安定な時代において、決して容易なことではありません。「サプライチェーンは実現可能ですが、複雑です」と TCC 社 CEO のサンジェイ・ボンデ氏は指摘します。「現在、世界の経済情勢から見て、企業の期待事項を満たすには厳しい事業運営が求められます」

 

当初、TCC 社では、サードパーティーの ERP ソリューションが導入されました。しかし、同社が拡大し、大規模で複雑な製造企業と取引するようになると、一見コスト効率が良さそうなこの選択に限界があることが明らかになったのです。

 

「以前の ERP には事業運営に必要な基本的な機能が備わっていましたが、大規模な組織と取引を行うと、複雑さが拡大してたちまちシステムの能力では対処できなくなりました」とボンデ氏は言います。「カスタマイズが増大し、拡張性と保守の面で困難が生じました」

 

今日の競争環境で要求される精度と柔軟性を維持しながら、これほど大規模なフットプリントを管理するには、高度なソリューションがなければほぼ不可能であることに TCC 社は気づいたのです。グローバルサプライチェーン全体のプロセスを効果的に監視、追跡、管理するには、より包括的なテクノロジーが必要でした。リアルタイムの制御、追跡、動的プロセス管理を行って、業務の効率性と適応性を維持するためには、もっと包括的なテクノロジーが不可欠でした。

地政学的および経済的な混乱によって引き起こされるサプライチェーンと運転資本のリスクは、グローバルビジネスに重大な影響を及ぼします。SAP S/4HANA Cloud Public Edition を選択することは、1TCC にとって完全に理にかなっていました。サプライチェーンのリスク軽減に不可欠な適応性と包括的な変更管理プロセスを備えていたからです
サンジェイ・ボンデ氏
Trade Capital Corporation 社、最高経営責任者

最新の ERP 機能により、俊敏でスケーラブルなビジネスの成長を促進

TCC 社は、包括的でスケーラブルなソリューションの必要性を認識し、SAP S/4HANA Cloud Public Edition に移行しました。驚くことに、導入はすべて社内で処理されたのです。TCC 社の IT チームは、迅速なプロトタイプ作成アプローチを使用して、67 日間でクラウド ERP をテストし、導入しました。

 

「SAP は長年にわたって、複雑なビジネス課題に取り組んでいます。SAP がクラウド ERP を管理しているので、当社は顧客との関係改善に集中することができるのです」とボンデ氏は語ります。

 

TCC 社は、SAP S/4HANA Cloud Public Edition を導入し、clean core アプローチを採用することで、システムとプロセスの複雑さを軽減し、長期的な適応性を実現することができました。この設定により、カスタマイズの必要性が大幅に軽減され、保守が容易になり、長期的な拡張性も実現されたのです。さらに、クラウド ERP を通じて事前設定済みのシナリオが提供されるので、ベストプラクティスを迅速に導入することもできるようにもなりました。

 

また、クラウド ERP により、TCC 社は「調達から支払まで」、「受注から入金まで」、倉庫管理といったコア業務プロセスを強化し、より高度な財務管理機能も提供できるようになりました。同社は現在、これらの機能のよりシームレスな統合、プラント運用における可視性の向上、多通貨機能、グローバルサプライチェーンの細かい要件を正確に管理する機能などを活用し、メリットを享受しています。

 

SAP Signavio ソリューション などのその他の SAP ソリューションが、SAP S/4HANA Cloud Public Edition に統合されたことで、リアルタイムのワークフロー管理と品質管理をサポートし、サプライチェーンの課題にも先手を打って取り組むことができるようになりました。

 

「これらの機能がすべて、今後 3 ~ 5 年間にわたって維持可能なコスト構造で活用することができるため、SAP ソリューションは当社にとって非常に魅力的な投資となりました」とボンデ氏は強調します。

業務を効率的に拡大し、長期目標を実現

サードパーティーの ERP から SAP S/4HANA Cloud Public Edition に移行することで、TCC 社の競争力は一変しました。同社は現在、資本効率の高い複雑なサプライチェーンをより簡単に管理できるようになりました。さらに重要なのは、サプライチェーンの自動化、包括的な財務管理、グローバルなベストプラクティスへの準拠など、Fortune 100 のクライアントから高く評価されている高度な機能により、そのサービス提供と信頼性が拡大していることです。

 

SAP Signavio ソリューションとの統合により、TCC 社の業務にさらなる価値がもたらされました。一元化されたプラットフォームで、ビジネスプロセスを 1 カ所で定義、視覚化、管理できるようになったのです。従業員は、サイロ化されたソースに散在する設計文書や仕様をまとめる代わりに、明確で包括的なビジュアルツールでワークフロー計画やプロセス制御を実行し、より合理化されたアプローチで作業できるようになりました。

 

「SAP Signavio を活用することで、自社の強みと弱みを把握できました。また、プロセスの文書化と標準化を支援することもできたのです」とボンデ氏は語ります。

 

TCC 社では、SAP Signavio ソリューションを使用して、品質管理、リスク分析、監査もサポートしています。これにより、データのセキュリティが強化され、大規模なサプライチェーンの運用に必要な動的プロセスを実現することができます。

 

さらに、SAP S/4HANA Cloud Public Edition の適応性とコスト効率に優れた構造のおかげで、TCC 社は品質を損なうことなく拡張することができました。こうした背景があって、同社はトップレベルのサービスを提供しながら、5 年以内に 250 億ドルの資産を管理するという戦略目標に集中することができるのです。

今日の複雑なグローバルネットワークを効果的に管理するには、柔軟性の高いライブプロセスが不可欠です。SAP S/4HANA Cloud Public Edition の包括的なテクノロジーならこれを実現してくれます
サンジェイ・ボンデ氏
Trade Capital Corporation 社、最高経営責任者

SAP とのパートナーシップにより、将来を見据えたたサプライチェーンを世界規模で推進

グローバルサプライチェーンの複雑さが増し、経済情勢が不安定な時代において、TCC 社がグローバルフットプリントのプロセスを監視、追跡、管理する上で、SAP のテクノロジーは重要な役割を果たし続けています。これらの高度なソリューションがリアルタイムの制御、追跡、動的プロセス管理を実現することにより、TCC 社の業務は効率的で適応性が高く、今日の競争環境の要求に対応できるものとなっています。

 

今後、TCC 社は SAP S/4HANA Cloud Public Edition の導入以来達成してきた成果を基に、設定を調整し、発展させていきます。

 

「SAP のガイドラインに従うことで、コアをクリーンに保ち、現在は SAP アーキテクチャーを使用して特定のコンポーネントを社内で構築することに注力しています」とボンデ氏は語ります。「これにより、当社のシステムとプロセスを戦略的目標に沿って進化させることができるのです」

 

TCC 社の計画には、SAP Business Technology Platform を追加して、コア ERP を不必要なカスタマイズから解放して長期的な拡張性と柔軟性を実現することが含まれています。今後のその他の取り組みとしては、急速に進化する市場で需要予測とトレンド分析を改善するために、SAP Business AI 機能と Joule コパイロットを導入することが挙げられます。

 

また、エコシステムのつながりの拡大も目指しています。ボンデ氏とそのリーダーシップチームは、顧客やサプライヤーとつながるための SAP Business Network と、顧客関係管理を合理化するための SAP Sales Cloud ソリューションを検討しています。

 

これらの将来を見据えた計画は、TCC 社のイノベーション、オペレーショナルエクセレンス、顧客への比類ない価値を提供するという取り組みを裏付けるものとなっています。

TCC 社の取り組みに関するさらに詳しい情報

  • Trade Capital Corporation 社が SAP と提携し、1TCC プラットフォームのパフォーマンス強化と革新を実現(SAP News センター

  • Trade Capital Corporation 社の Web サイト

その他の導入事例

twitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixeltwitter pixel