拡張計画・分析 (xP&A) とは?

xP&A は、最高の財務計画・分析 (FP&A) 機能を取り入れ、それを企業全体へと拡張する計画アプローチです。

拡張計画・分析の概要

その名の通り、拡張計画・分析 (xP&A) は従来の財務計画・分析 (FP&A) の限界を超えるアプローチです。名前に付いている「x」は、営業やサプライチェーン、人事など 1 つの部門を表す変数ではありません。正確に言えば、財務部門と他のあらゆる部門との間にあるサイロを打破し、組織全体で計画をリアルタイムに結びつけて同期できることを表しています。

xP&A の意味と定義

xP&A は、継続的なプランニング、予測、高度なアナリティクス、パフォーマンスモニタリングなど、最高の財務計画・分析 (FP&A) 機能を取り入れ、それを企業全体へと拡張する計画アプローチです。その上、xP&A はさらに一歩先まで進化しています。運用即応状況、顧客満足度、従業員エンゲージメント、離職、顧客獲得など、財務諸表には現れないその他の指標も考慮します。

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拡張計画・分析 (xP&A) のコンセプトを探り、xP&A が、組織全体にわたる包括的なエンタープライズプランニングをどのように実現するかご覧ください。

FP&A から xP&A へ:その意味と、それが重要である理由

財務計画のプロフェッショナルには、ビジネス戦略を主導し、隅々までを見通すことがますます期待されています。企業は、臨機応変に方向転換して、リスクと機会に迅速かつ正確に対応する必要があります。今日必要とされるデータに基づくインサイトと実用的な分析を提供するために、FP&A のリーダーは財務レポートだけでなく、その先を見越して、組織のパフォーマンスをより包括的に把握する必要があります。

コネクテッドエンタープライズプランニングによるサイロの打破

営業、マーケティング、人事、調達、サプライチェーンはすべて最終損益に影響力のある部門で、それぞれが独自の事業計画を作成しています。以下に例を示します。

  • 営業チームは目標を達成するための計画を策定

  • マーケティング部門はキャンペーン、プロモーション、製品発売の計画を作成

  • 人事部門は将来の人材に関わる要件を満たす計画を構築

  • 調達部門は何をどこから、いつ購入するかを計画

  • IT 部門は、戦略的な連携、メリット、コスト、リソースの可用性に基づいてプロジェクトを作成

  • サプライチェーンチームは、生産や在庫などについて需要に基づく計画を作成

昔から、これらの計画はすべて、サイロ化した環境で個別の計画ツールとスタンドアロンのスプレッドシートで作成されています。他部門に及ぶ影響は一切考慮されていません。例えば、売り上げが目標を上回ったとして、生産側は対応できるのか、適切な人材を確保できるのか、といったことは考慮されていないことが多いのです。

 

xP&A の中核機能は、各部門の計画を結び付け、異なる部門内で生じる可能性のある影響を特定することです。この機能を用いれば、マーケティングの製品発売が中断した場合や、サプライチェーンの混乱が発生した場合、またスタッフの配置計画に急な変更が生じた場合に、企業は迅速に対応することができます。ある計画が変更された場合、他のすべての計画も調整されるため、全体の計画を予定どおりに進めることができます。

 

もちろん、xP&A は運用計画を相互にリンクするだけでなく、それを財務目標や戦略的目標にもリンクします。これにより、CFO とそのチームは状況を総合的に予測、監視、評価することができ、ビジネスの戦略的アドバイザーとしての役割を十分に果たすことができます。ただ、xP&A を導入しているさまざまな部門が FP&A の機能を利用できるようになるとはいえ、財務チームがかじ取り役を務めることに変わりはありません。つまりビジネス全体にわたり拡張計画を調整するのは財務チームの役目です。

 

例えば、サプライチェーンで潜在的な混乱が生じた場合、エグゼクティブは俊敏性の高い統合型サプライチェーン計画ソフトウェアを使用して、需要、供給、財務上の変化を迅速にシミュレートしたり、what-if 分析をサポートし、事業全体で情報に基づいた迅速な意思決定のために計画シナリオを比較したりできます。

拡張計画・分析の主なメリット

拡張計画・分析により、組織はスムーズに機能する 1 台のマシンとして稼働できるようになります。その主なメリットとして、以下の 5 つが挙げられます。

  1. リアルタイムで包括的なビジネスの可視化。xP&A により、部門間のサイロが解消され、計画と実績に関する単一のビューがリアルタイムに生成されます。ビジネスリーダーは、このビューを部門横断的なレポート作成と分析ツールとともに使用して、各部門および組織全体における意思決定に対する影響を理解することができます。
  2. 唯一の正確な情報源。多くの企業は、矛盾するデータの存在に悩まされています。たいていの場合、これは異種混在の IT システムとさまざまな場所に格納されている大量のデータが原因です。xP&A では唯一の正確な情報源が作成されるため、すべての計画担当者と意思決定者が同じ数値と情報に基づいて作業を進めることができます。
  3. 企業全体でのビジネス連携。xP&A を用いると、戦略的計画、財務計画、業務計画のすべてが同期されます。その結果、企業全体での連携を確実に行い、共通の成功ビジョンに向かって取り組むことができます。また、xP&A は、ある部門の活動が他の部門にどのような影響を及ぼすかを明らかにし、各チームが協力して優先順位を調整することを促します。
  4. 俊敏性の向上。ビジネスに対する部門横断的な視点と唯一の正確な情報源がもたらされることにより、リーダーは何が起こっているかをリアルタイムで理解し、その場で軌道修正する能力が高まります。また、ビジネスを緊密に連携させることにより、新たな機会をすばやくつかみ、リスクを特定してそれを軽減できます。また、コストを削減し非効率性を改善する手段を特定して、スタートアップ企業に引けを取らない機敏さで行動できます。
  5. 自動化された継続的プランニング。継続的なプランニング、すなわち変化する条件やイベントに基づいて計画を絶え間なく更新していく機能は、xP&A の最大の特徴です。優れた xP&A ツールはこのプロセスを簡単に実現します。ある計画で変更が発生した場合、関連するすべての計画が自動的に更新されます。この自動化により、マニュアル作業が最小限に抑えられ、変化の激しい時代にあっても、すべての計画が同期された状態を保つことができます。
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拡張計画・分析とは何か

組織全体で自信を持って計画を結び付け、情報に基づく意思決定を行います。

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