テクノロジープラットフォームとは?
テクノロジープラットフォームは、ビジネスアプリケーションの構築と実行のための基盤です。
テクノロジープラットフォームの概要
コンピューターテクノロジーの出現以来、ビジネスアプリケーションは一般的なビジネス課題を克服する手段を企業に提供してきました。アプリケーションは数十年の間に大きく変化しましたが、基盤となるテクノロジーではなく、機能に基づいてビジネスアプリが購入されることが増えているという傾向は一貫しています。しかし、堅牢なテクノロジープラットフォームのサポートがないレガシーアプリケーションは、予期しない問題を引き起こしがちであることが明らかになっています。基幹系業務アプリケーションに関して言えば、基盤となるテクノロジープラットフォームがこれまで以上に重要になっています。
テクノロジープラットフォームの定義
テクノロジープラットフォームは、ビジネスアプリケーションの構築と実行のための基盤です。テクノロジープラットフォームは、ユーザーがアプリケーションをサポートするテクノロジーを気にすることなく、アプリケーションを円滑に実行することを可能にします。また、技術スタッフによるアプリケーションソフトウェアの拡張、機能強化、またはアップグレードも可能にし、業務のスピードアップを実現します。
最新のテクノロジープラットフォームは通常、アナリティクス、データベース/データ管理、アプリケーション開発/拡張ツール、人工知能 (AI)、機械学習、IoT などのインテリジェントテクノロジーを搭載しています。これらの基本コンポーネント(ビルディングブロック)は、イノベーションとビジネスの成長の推進に役立ちます。
テクノロジープラットフォームには数十年の歴史がありますが、近年、クラウドやインテリジェントテクノロジーへの急速な移行の重要性が高まっています。最新のクラウドテクノロジープラットフォームは、プラットフォームプロバイダーによって構築・最適化された多くのソフトウェアコンポーネントで構成され、あらゆる最新ビジネスシステムの基盤としての機能を果たします。
最新プラットフォームのメリット
最新のテクノロジープラットフォームは、ビジネスアプリケーションの展開、統合、拡張を可能にするキードライバーであり、ビジネストランスフォーメーションに不可欠な要素です。
最新のテクノロジープラットフォームには、主に次のようなメリットがあります。
ビジネスの成長に応じた拡張への対応
データ管理機能の提供
ワークロード管理の支援
社内システムとサードパーティーの統合による開発の連携と迅速化
最新のユーザーインターフェース (UI) とユーザーエクスペリエンス (UX) の提供
モバイルワーカーのニーズへの対応
ロジスティクスや税クラウドサービスなどの新たな特化型アプリケーションのサポート
アラート、KPI、ワークフロー、ドリルダウン、セルフサービスレポートなどの標準的な生産性ツールの提供
ビジネスデータの保護
最新のテクノロジープラットフォームは、従来のアプリケーションサポートを超えるメリットを提供します。現代のテクノロジープラットフォームはデジタルトランスフォーメーションに不可欠であり、プロセスを改善し、顧客のビジネスバリューを高める機能を提供します。デジタルトランスフォーメーションは、企業によって異なって見えるかもしれませんが、常に企業のあらゆる領域に影響し、事業部門の運営のあり方に大きな変化をもたらします。
最新のデジタルトランスフォーメーションには、絶えず変化するビジネスランドスケープに対応できるテクノロジースタックが必要です。以下は、イノベーションの促進に欠かせない主な最新機能です。
機械学習、ロボティックプロセスオートメーション (RPA)、IoT などの人工知能 (AI) テクノロジー
意思決定を改善する高度なアナリティクス
開発および保守コストを削減する、簡素化されたビルディングブロック
ローコードツール/ノーコードツールの活用によるプロのデベロッパーおよびシチズンデベロッパーのアプリケーション開発の迅速化
現代のワークフォースに合わせてパーソナライズされたエクスペリエンス
トランザクションワークロードと分析ワークロードのための最新化されたデータベース
「今こそ、イノベーションを加速し、統合テクノロジープラットフォームへと進化させるときです。ワークフローを自動化し、エクスペリエンスを結び付け、すべてのビジネスプロセスにわたる包括的なデータ統合を可能にし、機能を拡張することで、データボリュームを超えて、今日のビジネスにとって最も重要な通貨であるデータ価値へと移行できます。」
サリー・イーブス (Sally Eaves) 氏、CTO 兼グローバル戦略アドバイザー
クラウドテクノロジープラットフォームが必要になるとき
企業が、より優れたクラウドベースのテクノロジープラットフォームが必要であると判断する理由はさまざまです。ユーザーが移行理由としてよく挙げるものは以下の 5 つです。
- 時代遅れにならないようにする必要がある:新しいビジネス機能やテクノロジーが市場に参入した場合、従来のテクノロジースタックではサポートできません。クラウドプラットフォームを利用すれば、必要なものを必要なときに導入しながら常に最先端にいることができます。
- 企業規模やビッグデータの成長が見込まれる:急成長企業は、トランザクション量の大幅な増加とビッグデータの成長を見込んでおり、拡張性の高いクラウドプラットフォームへ移行する方がビジネス全体にとって賢い選択となります。
- 総所有コスト (TCO) を削減したい:古いテクノロジーは、ハードウェア、ソフトウェア共に、多くの保守と熟練した技術者が必要であり、必ずしも確保できない可能性や費用対効果が高くない可能性があります。クラウドプラットフォームを利用すれば、多くの場合はベンダーが保守を担当するため、コストやスタッフをビジネス成長への取り組みに集中させることができます。
- クラウドの機能を活用したい:クラウドコンピューティングの導入は、新機能や拡張機能のおかげで大きな弾みがついています。弾力性、高いパフォーマンス、セキュリティ、プライバシーを備えた最新のクラウドテクノロジープラットフォームは、大きな魅力の一つです。
- セキュアでコンプライアンス準拠のクラウドソリューションを確保したい:セキュリティは、クラウド導入に関する多くの調査で最大の懸念事項として挙がっています。データ、統合、およびすべてのアクセスポイントのセキュリティを確保することは、ハッカーに対抗する上でも、現地の法律の遵守を維持し、従業員、顧客、およびパートナーの高度なアクセスセキュリティを実現する上でも非常に重要です。
テクノロジープラットフォームのコンポーネント
最新のテクノロジープラットフォームには、さまざまなコンポーネントがあります。これらのコンポーネントは、特定の機能のために設計された製品から、スタンドアロンまたは統合パッケージの一部として使用可能な個別プラットフォームまで多種多様です。これらのコンポーネントまたはレイヤーは、クラウドベースの最新テクノロジープラットフォームに不可欠です。
ユーザーインタラクション
プラットフォームの最上位層は、社内外の人々によるシステムの扱い方を定義します。ユーザーインタラクションは、最初のインタラクションポイントであるため不可欠なレイヤーであり、ユーザーが職務を遂行する際の生産性を左右します。また、ユーザーに対するシステムや仕事の印象にも影響します。
ユーザーインタラクションは、ユーザーインターフェース (UI) とユーザーエクスペリエンス (UX) という 2 つの部分で構成されます。UI は、ユーザーがシステムまたはマシンと視覚的かつ手操作で対話する手段です。例えば、ビジネスアプリケーションには画面のレイアウト、色、アイコン、ショートカットなどのほか、モバイル入力、マウス入力、音声入力、ジェスチャー入力もあります。
一方、UX はユーザーがシステムを使用する際の個人的なエクスペリエンスです。設計の直感性と使いやすさは、ユーザーの生産性に大きく影響します。現代のビジネスユーザーは、使いやすいコンシューマーアプリケーションや使い慣れたソーシャルメディアのおかげで、それぞれ固有の要件を満たしたシンプルで高度にパーソナライズされたエクスペリエンスを求めています。
データインサイト
データインサイトは、最新のテクノロジープラットフォームに対応した最新 ERP へ移行する主な理由となっています。現代の企業では、意思決定者が正確なリアルタイム情報をすぐに入手できる必要があります。残念なことに、レガシーシステムから入手していた情報は古く、正確でないことが明らかになりました。現在、システム照会によって複数のデータベースにわたって特定の最新データを入手し、そのデータから、より的確な意思決定を支援するインサイトを引き出すことが容易なセルフサービス型のレポートやアナリティクスが求められています。テクノロジープラットフォームは、この極めて重要な情報レイヤーを提供します。
アプリケーション
アプリケーション層は、ビジネスタスクを実行するための機能を提供します。アプリケーションは、ERP や CRM などを通じて、企業全体を網羅することも、部門の買掛金管理などの狭い範囲に対応することもできます。アプリケーションを提供するソフトウェアプロバイダーは一見、似ているかもしれませんが、それを支えるアプリケーション開発プラットフォームは根本的に異なる可能性があります。この違いは、システムのパフォーマンスや更新方法に大きく影響します。最新のテクノロジープラットフォームは、企業間ビジネスプロセスの変更に効率的に対応し、ユーザーはローコードまたはノーコード開発手法によって機能を変更することができます。
現在、人工知能と機械学習によってアプリケーションの変革が進んでいます。これらのテクノロジーは定型業務の自動化と強化に役立つため、スタッフはより難しい仕事に集中できるようになります。生産性の向上に加えて、より優れたインサイトと予測分析からもメリットが得られます。
統合
企業は、ERP システムやアプリケーションの開発状況にかかわらず、他のシステム(特に他のベンダーの CRM、人事、調達・購買システム)と統合する機能を必要としています。統合は、サードパーティー製機能によるコア機能の拡張や、メインシステムとシームレスに連携するように設計された業種別アドオンなどのように単純な場合もあれば、別の ERP または CRM アプリケーションや顧客独自のシステムとの統合のため、より複雑な作業が必要になる場合もあります。初期の統合と保守の容易性は、アプリケーションプログラミングインターフェース (API) に左右されます。最新テクノロジースタックの API プラットフォームは、他のクラウドシステムまたはオンプレミスシステムへのシンプルかつスケーラブルでセキュアなアクセスのためのフレームワークを提供します。
データベース
データの保管と管理は、昔からテクノロジープラットフォームに不可欠なコンポーネントです。レガシー ERP システムはこれまでうまく機能していましたが、現在のビッグデータの爆発的増加に対応することはできません。インメモリーデータベースは必要なスピードを実現しますが、最近までコストが高いのがネックでした。しかし、最新テクノロジーの進歩により、インメモリーデータベースのコストが下がり、大規模システムでも実行可能な選択肢の一つになっています。
テクノロジープラットフォームは、貴重なデータ資産、ユーザーアクセス、ガバナンス、メタデータ管理などを制御するため、セキュリティ強化も最新のデータ管理上の重要な考慮事項です。
導入
この最終レイヤーは、クラウド、オンプレミス、ハイブリッド、エッジコンピューティングなど、すべてデプロイメントオプションをサポートしていなければなりません。今や、クラウドプラットフォームは新しい ERP 機能の最も一般的な選択肢です。顧客によるハードウェア管理が最小限に済むだけでなく、データバックアップや必要に応じた追加リソースを含め、アプリケーションのデプロイメントの大部分が顧客用のセキュアな仮想インスタンスで実行されます。最新のクラウドマネージドサービスの利点は、顧客に共通のプログラムサービスやデータベースサービスを提供するためのハードウェアおよびソフトウェアリソースの管理とデプロイメントをクラウドベンダーが行うところです。
テクノロジースタック:すべてを 1 つにまとめる
従来のベストオブブリード(個別最適)型の世代では、各コンポーネント (またはプラットフォーム) の選定は、それぞれの特徴や機能に基づいて行われていました。その上で、コンポーネント間の統合を設計・構築し、変更が行われるたびにそれらの各インターフェースを更新する形でした。
しかし、現代の企業は、1 つの統合プラットフォーム上で連携する世界最高レベルのコンポーネントを備えた最新のテクノロジースタックを利用することができます。このため、統合の設計・開発・保守の責任は、テクノロジープラットフォームプロバイダーが負っています。