プロフェッショナルサービスオートメーションソフトウェアとは?

プロフェッショナルサービスオートメーション (PSA) ソフトウェアは、効率的で予測可能なビジネスを実現するための統一されたフレームワークを提供します。

PSA ソフトウェアの概要

プロフェッショナルサービスオートメーション (PSA) ソフトウェアが、最近これほど話題になり注目を集めているのはなぜでしょうか。それは恐らく、プロフェッショナルサービス企業が今、新たな答えや解決策を求めざるを得ない複雑な状況に置かれているからです。

 

専門的なコンサルティングや専門知識に対する需要は急増しています。しかし、このようなノウハウを求めるクライアントは、費用対効果の高いサービス、スピーディな対応、透明性の高い料金設定も同時に求めています。さらに、プロフェッショナルサービス企業にとって、このような複雑さに加えて、職場環境も変化し続けています。優秀な人材には完全リモートまたは一部リモートでしか連絡が取れなかったり、分野によっては従来の人材供給源が減っていたりします。

 

その結果、多くの企業が矛盾した状況に陥っています。サービスへの需要は高いものの、絶え間なく変化する市場で成功を収めるために、効率的に人員を配置し、業務を最適化するのに苦労しています。さらに、既存のビジネス管理手法は手作業に依存しており、連携性に欠けているため、従来のビジネスモデルを外出先で適応させたり、再構築したりすることを妨げています。

 

幸い、クラウドベースの PSA ソフトウェアであれば、これらの課題に十分に対処できます。ERP などの既存のコア管理システムとスムーズに統合でき、さらに重要なこととして、プロフェッショナルサービス企業向けになっているだけでなく、その独自のニーズやビジネスチャンスを考慮して構築された機能を提供します。

PSA ソフトウェア:定義

PSA ソフトウェアの主なユーザーは、請求可能なサービスを主な収益源としている専門的なプロフェッショナルサービス企業ですが、このソフトウェアは、社内に複雑なサービス部門を抱える企業にとっても有益です。

 

PSA ソフトウェアの主な目的は、効率的で予測可能なビジネスを実現するための統一されたフレームワークを構築することです。PSA ソフトウェアは、人員配備、財務、収益、料金計算、パフォーマンス、請求、マーケティングの管理をサポートすると同時に、既存のビジネスシステムと円滑に統合し、ダッシュボードや、部門横断レポートへのオンデマンドアクセスを提供します。

PSA ソフトウェアシステムのコアコンポーネント

PSA システムは、プロジェクト型およびサービス型のビジネスで必須となる機能を、単一の統合スイートにまとめて提供します。最も一般的な PSA コンポーネントには、次のようなものがあります。

 

クラウド ERP

PSA の中核となるのは、ビジネスプロセスが組み込まれた、クラウド ERP ソリューションです。プロジェクト管理、リソース割当、タイムトラッキング、料金計算、財務管理など、ビジネスの重要領域の管理、自動化を支援します。

クラウド ERP は、クラウドテクノロジーを利用して、プロフェッショナルサービス企業の業務を合理化し、最適化します。リアルタイムのコラボレーション、データアクセシビリティ、およびスケーラビリティをサポートし、プロジェクト、リソース、財務の効果的な管理を実現します。

 

セールスサポート

PSA ツールは、マーケティング戦略、および初回問い合わせからプロジェクト完了にいたるまでのクライアントと販売担当者間の関係、そして継続的な顧客の維持とケアをサポートします。適切なリードをターゲットにして、そのエンゲージメントを評価して提案を最適化すれば、企業はその時々で最適なリソースを割り当てることができ、収益性の確保と納期遵守を実現しながら、顧客の期待に応えることができます。

 

リソースおよびタレントマネジメントツール

プロフェッショナルサービス企業では、予算が厳しくなるにつれ、専門性の高い(そして高額な)コンサルタントが、必要に迫られて管理業務に手を出すケースがよく見られます。また、どんなに優秀なプランナーやストラテジストでも、単一のプロジェクトに組み込む大量の可変要素やチームをすべて手作業で評価するのは簡単ではありません。そして残念ながら、どちらの場合も、非効率で不透明なリソース配備につながります。PSA ソフトウェアには、コアコンポーネントのひとつとしてリソース管理があります。各タスクに対して、適切なスキルを持つ適切な人材を迅速にオンボーディングするだけでなく、そのチーム全体およびスケジュールを調整して最大限の価値を引き出します。PSA は、チーム内で確保されているスキルだけでなく、外部の請負業者、現在と将来のプロジェクト、勤怠管理と稼働可能スケジュール、予算許容範囲などを確認することで、収益性を維持しながら、納期を厳守することができます。

 

プロジェクトパフォーマンスと管理

世の中は厳しさを増しています。すぐに他社に乗り換えようとする気まぐれな顧客に加え、インフレや複雑な労働力の問題など、今や、企業を取り囲む環境はストレスフルです。ちょっとした失敗であれば受け入れられる余裕があったのは過去の話になりました。ボトルネックや予算超過はもはや許容されず、しっかりと管理された効率的なプロジェクト計画が必要です。このような状況において、一般的に、PSA のプロジェクト管理コンポーネントには、エンドツーエンドのタスク/マイルストーンの追跡と管理、リアルタイム経費情報、レスポンシブなクライアントとの対話/レポート機能、リソース追跡、時間/予算リスク予測機能などが含まれています。PSA は、事業、プロジェクト、チーム全体を対象とした広範かつ包括的なライブレポートと業務ツールを、統一された透明性の高い計画システム下でまとめ、提供するのが基本です。

 

請求、料金計算、コア財務管理

プロフェッショナルサービス企業は、あらゆる業界の中で最も複雑な料金計算および財務処理を行っています。クライアントは、サービス時間に対する説明責任が果たされることを期待しており、タイムトラッキングや価格が異なる各種サービス(専門的なコンサルティングや管理業務など)の内訳を求める傾向が高まっています。効率的でありながら、収益性を維持するには、戦略と精度が必要になります。幸いにも、PSA システムは、合計値または内訳値としてサービス時間を追跡または予測して、財務管理を支援できます。費用は発生時に計上され、請求は自動化され、リアルタイムに処理されます。さらに、収益認識や収益性分析などの分析機能も PSA システムにより実行され、財務記録をプロジェクトのどの段階でもカスタマイズし、即座に生成することができます。

 

ダッシュボード、レポーティング、ビジネスインテリジェンス

未確認の情報はリスクを招く可能性があります。今日の企業は、機会をつかみ、リスクを回避するために、すばやく方向転換できる能力が必要です。データ主導の迅速なインサイトやカスタマイズ可能なリアルタイムのレポートを活用すれば、ビジネスリーダーは時間を無駄に費やさなくてもよくなります。ERP やその他のビジネスシステムと統合された PSA ツールでは、ユーザーは複数のデータポイント(サービス時間、未処理請求書、社内またはクライアント主導の KPI、スケジュール)を使ってレポートのパラメーターを指定し、ライブレポートを作成して、正確な予測やレコメンデーションを開始できます。

プロフェッショナルサービス企業にとっての PSA の 7 つの主なメリット

今日のビジネスはかつてないほど効率性が求められ、プロフェッショナルサービスのリーダーたちも、リソース稼働率を高め、必要なスタッフを迅速に配置することができるソリューションを探しています。どんなメリットも重要ではありますが、俊敏性と収益性の向上を導くメリットは特に重要です。

  1. 管理作業を削減し、請求可能な時間を増加。適切な人員が適切な仕事を行えるようになります。可視性を高めることで、時間とリソースの両方の無駄を削減することが可能です。また、過去のプロジェクトテンプレートを参照して再利用することで、人員配置の効率を向上させ、過去からの学びを現在のプロジェクトに適用することもできます。
  2. 生産性と可視性の向上。どのレベルのビジネス活動でもリアルタイムビューを確保できます。1 つのエンゲージメントからでも、企業全体から見た視点でも、その活動における利益、収益性、効率性を確認できます。ボトルネック、無駄、遅延に関する事前通知と、それらを修正するためのデータ主導のインサイトを組み合わせることで、透明性と収益性を向上させることができます。
  3. 予測機能の向上。 財務、タイムトラッキング、その他のコアプロジェクト関連アクティビティに関するカスタムレポートにアクセスできるため、透明性が向上し、注意すべき焦点を見つけやすくなります。AI を活用したデジタルソリューションでは、さまざまなデータセットを使用して、過去と現在に基づいたレポートを作成できるだけでなく、将来的な課題や機会がどこから生じるか予測することもできます。
  4. シームレスな仮想/リモートサービスの提供。クライアントからも、オフサイトスタッフからも、その要望は増加しています。統一された PSA ソリューションであれば、正確で一貫性のある統合デジタルエクスペリエンスが提供されます。
  5. クライアントの満足度向上。 PSA ソリューションには、クライアントのニーズを予測するのに役立つ、透明性が高く、優れた請求/予測ツールが備わっており、満足度の高いカスタマーエクスペリエンスの提供を実現します。
  6. 請求漏れの削減。サイロ化と非効率は、サービス型ビジネスにとって非常に嫌なものです。誰が何をしているのか、誰が何に支出しているのか、請求額はいくらで、いつ請求するのか、こうした質問にリアルタイムで答えられるかどうかが、利益と損失の分かれ目になる場合があります。
  7. 支払処理の迅速化。自動化された明瞭な料金計算、請求処理、フォローアップにより、企業は売上債権回転日数 (DSO) を減らし、プロジェクトをより迅速に黒字化することができます。

PSA ツールのユーザー

プロフェッショナルサービス企業は、おそらくほかのどの業界よりも専門性が高く、カスタマイズされた専門サービスとコンサルティングサービスを提供しています。そのため、これまでは、スタンドアロンの自動化ツールの開発は困難で時間のかかるものでした。しかし現在では、統合されたクラウドベースのソリューションをカスタマイズしたり、合理化したりすることができるため、PSA ソフトウェアソリューションは次のような幅広い業務で欠かせないものになっています。

  • 財務、税務、監査、会計コンサルティング :時間単位で請求すると、クライアントの予算を大きくオーバーするリスクがあります。反対に、固定価格やリテーナー契約では、想定よりも時間がかかり、収益性が低下するという逆の問題もあります。利益率がかつてないほどタイトになっている今日、企業にとって非効率は許容されるものではありません。金融サービス向け PSA ソフトウェアは、ビジネス活動、サービス時間、成果を追跡、分析し、より円滑なプロセスと効率的な自動化を導入するのに役立ちます。そして、最も収益性の高いサービスを優先できるようになり、クライアント側でも、スピーディかつ付加価値の高いサービスを利用できるようになります。

  • 経営コンサルティング会社 :ほかのプロフェッショナルサービス分野と同様、ビジネスコンサルタントや経営コンサルタントも、競争が熾烈で要求や態度が急速に変化する時代にいます。クライアントが求める高度に専門的で効果的なコンサルティングを提供しながら、自身が成長して利益を上げ続けるには、企業はその基盤構造を見直す必要があります。PSA ソリューションは、ビジネスコンサルタントが時間とサービス内容を適切に管理し、優先順位付けするのに役立ちます。リソースと従業員が少ないということは、リソース計画やタイムトラッキングが重要であることを意味します。また、請求処理とクライアントの管理は、追跡可能で透明性の高いものでなければなりません。PSA ソフトウェアなら、管理タスクの自動化と調整を支援し、コンサルティングのプロフェッショナルが専門分野に集中できるようにします。

  • 法律事務所 :米国の法律事務所では、従業員の離職率が 2019 年の 16% から 2021 年には 27% に上昇しました。これは 61% という驚異的な増加であり、英国やカナダなどの法律事務所でも同様の傾向が見られます。また、法律事務所には、安価で効率的なサービスに対する需要の高まりもあります。より効率的な運営が求められる現代の法律事務所には、ビジネスのあらゆる領域(管理と法務の両方)で、付加価値をもたらすソリューションが必要になっています。PSA ソリューションを活用すれば、法律事務所は業務パターンと請求パターンを認識して分析し、タスクを自動化してシンプル化することができます。さらに PSA のその他の機能は、見積、契約、クライアントライフサイクルの管理に役立ちます。

  • ソフトウェア、ハイテク、IT サービス企業 :テクノロジー業界では周知の事実ですが、ソフトウェア開発や IT サービスには、チームとリソースの円滑な連携が不可欠です。クライアントは、スピーディな対応と、正確で信頼できる成果を求めています。PSA ソリューションは、タイムトラッキング、依存関係、停滞など、高度なプロジェクト管理をサポートします。現在のスプリントに関するレポートだけでなく、成果物にリスクが発生した場合を予測して通知するツールも備えており、クライアントの期待を満たすことができます。

  • 建設およびエンジニアリング会社 :インフレや予算削減の時代に、クライアントはより安価な見積を求めるだけでなく、コストと時間の超過に対する許容も厳しくなっています。企業は、新しいタイプのプロジェクトやビジネスモデルを模索し、競争が激化する市場でトップを狙い続ける必要があります。建設およびエンジニアリング会社にとって、料金、経費、給与、材料費の計算などが自動化され、追跡できるようになることは、大きな付加価値となります。しかし、とりわけこの分野で役立つ PSA 機能と言えば、入札と見積を自動化する機能です。合理的かつ正確でしっかりとした提案書は、クライアントの要求を満たす魅力的なものであり、競合他社に打ち勝つための強力なツールになります。

  • デジタルマーケティングおよび広告代理店 :今日のマーケティング代理店は、メディア、トレンド、テクノロジーが急速に変化する環境の中で活動しています。クライアントはより複雑で、成果が早い、付加価値の高いキャンペーンを求めています。PSA ソリューションは、マーケティング代理店が、営業、ピッチ、見積、プロジェクト管理、請求に至る、顧客ライフサイクルをより適切に管理および自動化するのに役立ちます。代理店は、CRM システムやマーケティング自動化ツールといった他のツールと統合された一元化ソリューションで、パフォーマンスの最適化、成果の追跡と分析、新たな機会の創出を実現することができます。

PSA 統合:クラウド ERP 他

プロフェッショナルサービス業界ではこれまで、デジタルトランスフォーメーションが他業界と比べ遅れがちでした。しかしここ数年、効率性と競争力のニーズが高まりを見せ、近代的な企業の多くが、他社を抑え、将来に向けて拡大しようと、クラウドベースの ERP システムを導入しています。

 

最新のクラウド ERP システムのすばらしいところは、各企業に合うように構築していけることです。従来の ERP システムでは、その時々の業務ニーズに合わせて設定や構成を行い、ビジネスモデルや市場に突然変化があった際には、システムを適応させたり、迅速に対応したりするためのレジリエンスが欠けていました。それに対して、クラウド ERP システムは、Everything-as-a-Service (XaaS) モデルを採用しています。つまり、ネイティブ統合された PSA およびプロジェクトソリューションは、クラウド ERP システムと円滑かつシンプルに連携することができます。また、ビジネスモデルがグローバルに変化、拡大、多様化しても、そこで必要になる管理ツールはすぐに手に入ります。業務のニーズごとに個別のスタンドアロンシステムに投資する必要はありません。

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PwC 社は、SAP S/4HANA Cloud を展開して、プロフェッショナルサービスのエキスパートたちとクライアントが世界中どこでも協力し合えるようにしています。PwC 社は、その対話、関係構築、提供する成果を通じてクライアントから信頼を勝ち取っています。

PSA ソフトウェアの活用例

世界有数のプロフェッショナルサービス企業は SAP S/4HANA Cloud (ERP) を活用して、どのようにメリットや報酬を獲得しているのでしょうか。以下の顧客事例をご参照ください。

  • Agilita 社:プロジェクト管理とライセンスビジネスはクラウド時代へ。

  • McGrathNicol 社:合理化されたワークフロー、柔軟で効率的なエンドユーザータッチポイント、情報への容易なアクセスによって、従業員の生産性が向上。

最高の PSA ソフトウェアに求めるべき機能

専用 PSA ソリューションに移行する準備が整ったら、現在および将来のビジネスモデルをサポートするソリューションを選びます。次のような機能を持つクラウドベースのソリューションを探しましょう。

  • 既存のシステムと統合し、「入札から入金まで」のタスクの自動化をサポート

  • 関連するベストプラクティスとプロセスモデルが事前構築済み

  • 財務、収益、利益、人員割り当てといったデータにリアルタイムにアクセス

  • 企業の成長や、急速に変化するニーズに合わせて進化し拡張できるクラウドベース

  • クリーンで洗練されたユーザーエクスペリエンスにより、チーム間のエラー回避とソフトウェア定着を最適化

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PSA ソリューションの詳細はこちら

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