EPM(企業パフォーマンス管理)とは?

EPM とは、アナリティクス、レポート、予測、連結財務結果により、ビジネスの理解を深めることができるソフトウェアです。

EPM の概要

EPM(Enterprise Resource Planning)ソフトウェアは、財務チームが組織全体のシステム、プロセス、アクティビティのデータを分析し、ビジネスドライバーやその他のインサイトを特定するのに役立ちます。EPM を活用することで、財務チームは企業戦略を主導し、それに沿って行動することができます。将来の意思決定の根拠となる情報が提供され、効率アップ、財務/その他業務のパフォーマンスの向上がサポートされます。企業は EPM の使用により、新しいビジネスチャンスの評価や収益性の向上だけでなく、予期せぬ変化や混乱に直面した際の、俊敏な対応も可能になります。

EPM の主な構成要素

EPM ソリューションは以下を実現します。

  • あらゆる事業部門のデータや部門横断的なプロセスへのアクセスにより、組織全体の調和されたデータに基づいて財務状況の全体像を把握

  • コアビジネスプロセスと、記録システムに取り込まれたトランザクションを ERPと統合し、同じセマンティクスを使用して、正確性、完全性、セキュリティを確保

  • AI によるインサイトを活用してコラボレーティブな計画立案を行い、1 つのレスポンシブなプロセス内で全事業部門をカバーする企業戦略を推進し、全社的な財務目標とサステナビリティ目標を達成

  • 解説と分析付きのトランザクション会計ソリューションに組み込まれた連結機能により、連結決算の迅速化と統合を実現

  • 法人税管理の改善により、財務リソースを最適化し、投資回収率を最大化

  • 財務データと同じ品質と詳細度でサステナビリティと二酸化炭素に関するデータを提供するサステナビリティ機能により、脱炭素経済における意思決定を改善

  • AI と分析の民主化により、戦略計画に照らしてパフォーマンスと収益性をレビューし、新たな機会を見極め、目標とするパフォーマンスに達していない領域を是正し、次の戦略サイクルに結果を伝える

EPM と ERP を組み合わせることによるメリット

ERP とともに EPM を導入するお客様は、以下のことを実現できます。

  • 企業目標との整合を高め、収益性を向上させる

  • 信頼できる詳細なデータで決算業務を継続的に行い、財務の信頼性を高める

  • 最適化されたオペレーショナル移転価格と税の透明性により、税効率を高める

  • 関連性と信頼性の高い AI で強化されたインサイトにより、専門家による情報に基づいたデータドリブンの意思決定を実現

  • サステナビリティと財務に関するインサイトをパフォーマンス目標に組み込み、企業の評判を高める

EPM の進化(1990 年代から現在まで)

ビジネスの種類を問わず、企業の成功基盤は収益性と強力な成長軌道にあります。財務チームはこれまで手作業のプロセスやスプレッドシートを使用して、進捗状況や企業目標との整合を追跡していました。

 

各業務部門の運営はサイロ化され、部門の目標、予算、データを全社共通のビジネス戦略にまとめることができるのか、財務チームの能力が試される状況が続きました。この作業は時間がかかり、人為的ミスが発生しやすく、変化し続ける規制や税法によってさらに困難なものになっていました。

 

古く不正確なデータは、他にも問題をもたらしました。パフォーマンスが目標を下回っていることにサイクルのずっと後にならないと気付かず、ビジネスの変化に即応できなかったのです。

 

EPM システムは 1990 年代から使われはじめました。オンプレミスで運用されたこれらのシステムは、レポート作成や財務連結のプロセスを自動化しました。これらのシステムでは、データの抽出、変換、ロードに多大な労力が必要でしたが、多くの手作業によるワークフローが排除されたことで、レポート作成と規制コンプライアンスの効率性と一貫性が大幅に向上しました。

 

その後、EPM システムのクラウドへの移行が進み、オンプレミスのインフラストラクチャーをサポートする能力または予算を確保できなかった組織や部門でも、この技術を利用できるようになりました。クラウドベースの EPM は効率をさらに向上させます。中でも最も重要なのが、業務データおよび財務データへのリアルタイムアクセスであり、収益性とパフォーマンスを瞬時に把握できます。

 

こうした改良にもかかわらず、パフォーマンス管理・計画業務を CFO から他の部署にまで拡げるという EPM のビジョンは依然未達成なままでした。しかし現在では、全社的な計画と分析、または拡張計画・分析 (xP&A) 機能を提供するソリューションによって、企業はすべての計画をシームレスに連携させる、包括的で統合された手法を実現できるようになりました。支社または部門レベルでも独自に計画を管理する柔軟性は残されていますが、各部門の取り組みは、あくまで財務および業務計画の統合されたビジョンの一部であり、計画とパフォーマンス管理における部門間のさらなる連携を生み出し、過去の履歴ではなく、将来の展望を把握できるようになります。

AI は EPM をどのように変えますか?

近年の AI の進歩により、EPM ソリューションの予測機能が強化され、以下が実現されています。

  • 予測精度の向上

  • 外部市場データの自動分析

  • セルフサービス機能による分析の民主化

  • インサイトと解釈の事前作成

  • パーソナライズされたビジュアル化(コーディングなし)

  • 異常値の特定による照合プロセスの迅速化

企業パフォーマンス管理 (EPM) に関する FAQ (よくある質問)

ERP は、売上、経費、コスト、その他のバランスシート関連項目(資産購入など)におけるすべての取引を格納し、関連付けを行う、企業の記録システムです。EPM ソリューションは、ERP データのリアルタイムビューを、予算や計画との比較に利用しやすい形で提供するとともに、将来の成果予想も行います。

ほとんどの EPM アプリケーションはクラウドに展開されます。SaaS (Software as a Service) 型アプローチにより、どんな規模の企業でもイノベーションに容易にアクセスでき、成長に合わせた拡張が可能です。

EPM は、ERP、フロントオフィス/バックオフィスアプリケーション、データウェアハウス、外部データソースなど、多くの情報源から財務データおよび業務データを収集します。この EPM テクノロジーは、財務連結、グループレポート、決算処理、財務/業務計画、税務レポート、収益性とコスト管理、勘定照合などの既存システムと簡単に統合することができます。ビジネスセマンティクスや事前構築済みの統合など、セルフサービス型のデータ準備機能の利用も増えています。

SAP EPM は、最適化されたオペレーショナル移転価格と統合された税会計を活用して、税の透明性を高め、既存および最新の規制に対するシームレスな準拠を支援します。SAP EPM を使用すれば、税管理の煩わしさを回避し、税負担を分析し、戦略的税管理をビジネス上の意思決定に組み込むことができます。

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