コンテンツにスキップする
写真:タブレットを見る 2 人の人物

企業パフォーマンス管理 (EPM) とは?

企業パフォーマンス管理 (EPM) とは、予算編成、予測、財務管理に特化したソフトウェアです。データ分析、レポーティング、予測モデリングの各機能により、組織がビジネスを戦略的に分析、理解、計画できるようにします。

 

EPM ソフトウェアによって、企業はビジネス戦略に沿って事業を進めることができます。この技術は、組織全体のシステム、プロセス、活動から得られたデータから抽出されるフィードバックを使用します。そこから行われる分析は、ビジネスドライバーや、その他の洞察を見極めるのに役立ちます。新しいビジネスチャンスの評価や既存ビジネスの収益性強化だけでなく、予期せぬ変化や混乱に直面した際の、俊敏な対応も可能にします。


企業パフォーマンス管理ソフトウェアは、将来の意思決定の根拠となる情報を提供し、効率アップ、財務/その他業務のパフォーマンスの向上を実現します。

EPM の主な構成要素

従来のほとんどのソフトウェアと同様、初期の企業パフォーマンス管理システムはオンプレミスにインストールされていました。現在は、EPM ソフトウェアシステムをクラウドで実行するケースが増えています。クラウドプラットフォームにはさまざまなメリットがあります。例えば、データストレージ容量が大きいこと、より強力なセキュリティを実現できること、財務連結、決算処理、計画、税務報告、収益性とコスト、勘定照合をはじめとするアプリケーションとの統合が容易であることなどが挙げられます。

 

ここでは EPM プロセスの一般的な機能と特長をご紹介します。

  1. あらゆる業務部門にまたがるデータアクセス:クラウドの俊敏性を生かすことで、IT、マーケティング、人事、運営、販売など、組織内のあらゆる業務部門から財務や業務データへのアクセスが可能になります。データは、e コマースシステム、フロントオフィス/バックオフィスアプリケーション、データウェアハウス、社外データソースなどから収集できます。完全で正確なデータを武器に、確信を持って意思決定を行い混乱に即応してください。
  2. 戦略的計画の策定:EPM のデータ分析機能を使用すれば、複数のディメンションにまたがる予測モデルを構築してアドホックシミュレーションを実行できます。データ主導の意思決定により、収益性とパフォーマンスを最大化するとともに、戦略的計画との整合性を高めてください。
  3. 予算:業務部門を横断するコラボレーションにより、計画をクラウドソーシングし、柔軟な予算を構築します。クリーンで効率的なプロセスを実現するために自動化されたワークフローを活用してください。
  4. 追跡とレポート:リアルタイムデータに基づいて企業全体のパフォーマンスを評価し、調整の要否を判定します。社内および規制のガイダンスに沿ったレポートを作成します。
  5. 評価と分析:戦略計画に照らして、パフォーマンスと収益性をレビューします。未開拓領域に潜む機会を見極め、目標パフォーマンスに達していない領域を是正し、インテリジェンスを使用して戦略的計画の次のサイクルに情報を提供します。

EPM システムのメリット

EPM がもたらすメリットをいくつか紹介します。

  • 収益性:既存の利益率を吟味し、幅広いビジネスケースとシナリオに対して将来の収益性を正確に予測します。EPM テクノロジーは、利益率の拡大や回収の最大化をもたらすとともに、収益性とパフォーマンスを高める新しい機会の特定にも威力を発揮します。
  • 統合ビジネス戦略:すべての業務部門から得られたデータを統合し、現在と将来のパフォーマンスに関する共通認識を提供します。EPM はリアルタイムデータに基づいたインサイトを提供するため、企業はさまざまな機会を探求し、最も収益性が高く効率のよい意思決定を行うことができます。
  • 最新の自動化された財務プロセス:時間のかかるスプレッドシートによる作業、人的ミス、サイロ化された計画のワークストリームを排除します。EPM は組織全体のプロセスとデータを結びつけることで、ビジネスの包括的な状況を明らかにします。
  • 規制監視:決算処理、企業決算報告、税務報告に関する規制や税法上の要件変化に対応し、法令順守を維持します。EPM は最新の正確な情報に基づいて多岐にわたる報告基準に対応できるため、複数のレポーティングシステムが不要となり、処理時間を短縮します。
  • 勘定照合の迅速化:決算処理の遅延を撲滅します。EPM の自動化されたワークフローは、リスクを排除し、世界規模の勘定照合を、安全を担保しつつ加速します。

民間企業における EPM 導入事例

EPM ソリューションは、さまざまな業種で数々のビジネスケースをサポートしています。いくつかの例をご紹介します。

  • 保険:この業界の組織は、環境、規制、市場変更など多様な変化に対応するために、常にビジネスモデルを調整する必要に迫られ、これが収益性の目標達成を困難にしています。EPM は効率的なコスト管理と詳細な収益性分析の機能を保険会社に提供します。分析結果は、収益可能性の判断に必要なより複雑で詳細な計算の根拠として使用されます。

保険会社をサポートする EPM をご覧ください。

  • 小売:多くの消費者がオンラインショッピングに移行したことで、この業界は著しい変化を遂げました。拡大し続ける新しい消費者データの宝庫にアクセスできるようになったのです。EPM により、小売業者は取引レベルまで掘り下げた収益性の計算とシミュレーションが可能になり、新しい収益源と消費者グループを特定してビジネスを拡大できるようになります。

小売業者がビッグデータを使用して戦略的意思決定を行い、収益性を日常的に計算、シミュレートできるようにするうえで、EPM が果たす役割をご覧ください。

  • 製造:グローバルサプライチェーンの混乱は、製造業界に大きな爪痕を残しました。製造企業は EPM による正確なコストと収益性の分析機能を活用して、「作るか買うか」の判断を下すことができます。リアルタイムデータに基づく洞察によって、利益を保護し収益性を確保できます。

製造プロセスにおけるコストまたは成分のわずかな変化でも、収益性に影響を与える可能性があります。シミュレーションが財務および計画担当部門の、より的確な意思決定にどのように役立つかをご覧ください。

企業パフォーマンス管理の進化

ビジネスの種類を問わず、企業の成功基盤は高い収益性とパフォーマンスにあります。従来、このパフォーマンス管理という仕事は財務部門が担当し、手作業とスプレッドシートを駆使して、企業目標に対する進捗と整合性を追跡管理していました。

 

各業務部門の運営はサイロ化され、部門の目標、予算、データを全社共通のビジネス戦略にまとめることができるのか、財務チームの能力が試される状況が続きました。この作業は時間がかかり、しばしば人的ミスや、変化し続ける規制や税法への準拠が不可能なために失敗していました。

 

古く不正確なデータは、他にも問題をもたらしました。パフォーマンスが目標を下回っていることに、サイクルのずっと後にならないと気付かず、ビジネスの変化に即応できないという問題です。

 

企業パフォーマンス管理システムは 1990 年代から使われはじめました。オンプレミスで運用されたこれらのシステムは、レポート作成や財務連結のプロセスを自動化しました。多くの手作業によるワークフローが排除されたことで、レポート作成と規制コンプライアンスの効率と一貫性が大幅に向上しました。

 

その間、EPM システムのクラウドへの移行が進み、オンプレミスのインフラストラクチャをサポートする能力または予算を確保できなかった組織や部門でも、この技術を利用できるようになりました。クラウドベースの EPM は効率をさらに向上させます。中でも最も重要なのが、業務および財務データへのリアルタイムアクセスであり、収益性とパフォーマンスを瞬時に把握できます。

 

こうした改良にもかかわらず、パフォーマンス管理・計画という業務を CFO から他の部署にまで拡げ、履歴を表示するだけでなく未来を展望できるツールへと移行するという EPM のビジョンは依然未達成なままでした。しかし現在では、全社的な計画と分析、または拡張計画・分析 (xP&A) 機能を提供するソリューションによって、企業はすべての計画をシームレスに連携させる、包括的で統合された手法を実現できるようになりました。支社または部門レベルでも独自に計画を管理する柔軟性は残されていますが、各部門の取り組みは、あくまで財務および業務計画の統合されたビジョンの一部であり、計画とパフォーマンス管理における部門間のさらなる連携と、正確性および俊敏性が追及されています。

placeholder

今すぐ始めましょう

分析、計画、予算、予測、予想のすべてを 1 つの計画ソリューションで

企業パフォーマンス管理 (EPM) に関する FAQ (よくある質問)

企業パフォーマンス管理 (EPM) とは、予測と財務管理に特化したテクノロジーです。分析、レポーティング、予測モデリングの各機能により、組織がビジネスを戦略的に分析、理解、計画できるようにします。最新の財務ソリューションでは、EPM の機能を包括的な財務計画・分析 (FP&A) ソリューションに組み込み、1 つのツールで分析、計画、予算編成、予測、予想のすべてに対応できるようにしています。

ERP は、売上、経費、コスト、その他のバランスシート関連項目(資産購入など)のいずれであれ、その時点で発生しているすべてのトランザクションを格納して互いに関連付ける、企業の記録システムです。EPM ソリューションは、ERP データのリアルタイムビューを、予算や計画との比較などに利用しやすい形で提供するとともに、将来の成果予想を支援します。

従来 EPM システムはオンプレミスに導入されていましたが、現在ほとんどのアプリケーションはクラウドに導入されます。SaaS (Software as a Service) の手法により、中堅・中小企業による控えめな運用も可能になり、成長に合わせて簡単に拡張できます。

EPM は、ERP、フロントオフィス/バックオフィスアプリケーション、データウェアハウス、外部データソースなど、多くの情報源から財務および業務データを収集します。この技術は、財務連結、決算処理、計画、税務報告、収益性とコスト、勘定照合などに使用されている既存システムやその他のシステムと簡単に統合できます。

EPM ソフトウェアは、業界の規制や要件へのコンプライアンス管理において重要な、トランザクション、ユーザーアクセス、およびマスターデータの監視を行います。それらの機能が、不正行為、支払い、データ漏洩、非効率な業務活動、その他の領域のリスクを軽減します。

 

EPM はプロセスが反復可能で規制要件に準拠していることを保証するワークフローを自動化します。最新の基準による監視を可能にするために、新しい規制を既存のワークフローに簡単に統合できます。

SAP Insights ニュースレター

placeholder
今すぐ購読

ニュースレターを購読して、重要な情報や知見を手に入れましょう。

参考文献

先頭に戻る