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インメモリー ERP を使用する人物

インメモリーデータベースの真のメリット

インメモリーデータベースとは何でしょうか。簡単に言えば、ディスクストレージなどの従来の場所ではなく、コンピューターメモリーに保持されるデータベースのことです。ほとんどのビジネスアプリケーションでは、データの保存と取得にかかる時間によって、タスクをどれだけ迅速に完了できるかが決まります。ディスクからのデータ取得にかかる時間はわずか数ミリ秒としても、何千、何百万ものレコード数が対象となると、この遅れがシステムの速度とパフォーマンスに重大な影響を及ぼします。しかし、データがはじめからメモリー内にあれば、アクセスはほぼ瞬時に行われます。

 

今日の企業は、リアルタイムの情報を必要としています。つまり、昨日のことでも、数分前のことでもなく、今何が起こっているかを把握する必要があるのです。企業は、急速に変化する世界に対応するため、コンピューターシステムには、レガシーシステムよりも多くの処理を迅速にこなす能力を期待しています。インメモリーデータベースなら、その期待に明快に応えることができますが、最近まではメモリーが高価すぎて、コンピューターシステムは、必要となる大量のメモリーを効率的に処理できるように設計されていませんでした。しかし今、状況は一変しました。最新のデータベースを利用すると、今日のビジネスユーザーが必要とするスピードと応答性を実現できます。インメモリーデータ用に記述されたプログラムでは、必要な命令が少なくなり、より迅速な実行が可能です。ユーザーは、従来のデータベースシステムでは発生していた遅延なく情報を照会できます。

 

インメモリーデータベースは、リアルタイムデータベース (RTDB) とも呼ばれ、1980 年代から見られるようになり、通信、銀行、旅行、ゲームなど、応答時間の短縮が重要となる業種で使用されました。今では、ERP システムを含むすべての業種とアプリケーション用に、手頃な価格のメモリーとシステムハードウェアが利用されています。

インメモリーデータベースが活用されている分野

価格の手頃なインメモリー対応システムが登場し、前述のトランザクション中心の大量処理システムだけでなく、あらゆる種類のビジネスアプリケーションの処理を迅速化し、システムの応答性を高める機会が生まれました。インメモリーデータベースは、大量データを処理するアプリケーション(高度な計画、シミュレーション、アナリティクス)や、受信トラフィックの急増が予測できない、需要に波のあるトランザクション処理をサポートするのに最適です。また、データが急増している、以下のような分野の企業に特に適しています。

  • 医療機器モニタリング
  • リアルタイムの財務分析
  • オンラインバンキングとクレジットカード販売
  • e コマースサイトとオンラインオークション
  • 新製品または新オファーに関するリアルタイムの市場データ
  • 請求および加入者アプリケーション向け機械学習
  • 地理情報システム (GIS) 処理
  • センサーデータのストリーミング (IoT)
  • ネットワークおよびグリッド管理
  • 広告の成果(オンライン広告の A/B テスト)
  • インタラクティブゲーム
  • その他

インメモリーの主なメリット

データの書き込み/読み取りの速さは、インメモリデータの主要な特性であり、ビジネスアプリケーションでの処理を迅速化して応答性を強化します。一方で、アプリケーション開発者はこの応答性の強化と機能の向上を利用して、一部の他のツールやプログラムを再設計をすれば、より多くの価値を提供するはずだと、すぐに気づきました。インメモリデータベース上でデータベースを一から設計/構築すると、内部データモデル/プロセスの設計で多数の改善を行うことができます。

 

データモデル:レガシーテクノロジーでさまざまなタスクのデータアクセスが最適化されるように、数多くのデータベース構造が開発されてきました。

  • データを行に格納する(従来のスキーマ)。
  • データの限定的サブセットに対して、大容量かつ高速なアクセス応答を提供する、カラム型アーキテクチャー。
  • 非構造化データ用の特別なデータベース。
  • その他、限定されたユースケースでのアクセスの高速化や、特殊要件への対応。
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最新のインメモリーデータベースでは、構造化されたトランザクションや、音声、ビデオ、自由形式の文書、メールなどの非構造化データを含む、あらゆるデータタイプを単一のシステムに保存できます。これらすべてが同じ高速アクセス機能を持ちます。

 

処理の高速化:インメモリーデータベースは、データの取得に必要な CPU 命令が少なくなるため、従来のデータベースよりも高速です。開発者は、この利点を活用して、システム応答を劣化させることなく機能を追加することができます。また、複数のサブセット(カラム)を同時に処理できるように並列処理を使用すると、速度と能力がさらに向上します。

 

複合ツール: 従来のシステムでは、オンライントランザクション処理 (OLTP) によってアクセスされるレガシーデータベースに、トランザクションデータが保存されます。次に、アナリティクス用ビューのために、データは通常、別のデータベース(データウェアハウス)に移動されます。そこでオンライン分析処理 (OLAP) ツールを使用して大規模なデータセット(つまりビッグデータ)を分析できます。最新のインメモリーデータベースでは、OLAP と OLTP の両方をサポートできるため、重複ストレージが不要になるとともにデータを転送する間の遅延がなくなり、ウェアハウスデータの完全性や適時性に関する懸念が取り除かれます。

 

デジタルフットプリントの縮小:従来のデータベースには重複データが大量に保存されています。たとえば、更新される各行のコピーが作成され、複合データセットのテーブルが追加されるため、スペースのニーズとメンテナンス要件が増大します。カラム型データベースでは、上記の OLAP や OLTP のための重複が回避されるだけでなく、変更内容はデータベースに適用されて保存されます。

 

即時のインサイト: 最新のインメモリーデータベースには、リアルタイムアラート用ビジネスインサイトとライブトランザクションデータに基づくオペレーションレポートを提供する組み込みアナリティクスが備わっています。

最新のインメモリーデータベースのしくみ

企業のすべてのデータをメモリーに保持するのは効率が悪く、その必要はありません。一部の情報はメモリー内に保持され(ホットストレージ)、その他のデータはディスクに保存されます(コールドストレージ)。ホット、コールドという呼び名は、クラウドコンピューティング業界によって開発された情報処理パラダイムに由来します。  

 

ホットデータはミッションクリティカルなものとみなされ、頻繁にアクセスされるため、高速な検索や修正のためにメモリーに保持されます。
ホットストレージとコールドストレージの例

ERP システムのホットストレージとコールドストレージの例。

比較的静的なデータ(つまり、要求頻度が低く、通常は積極的に利用する必要のないデータ)は、ディスクドライブやソリッドステートデバイス (SSD) 上に、より安価な(かつ無限に拡張可能な)方法で保存できます。コールドストレージデータは、インメモリーデータベースの高速アクセスのメリットを得られませんが、即時性が不要なアプリケーションで必要になれば簡単に使用できます。コールドストレージは、履歴データ、すでに完了したアクティビティ、古いプロジェクトなどに適しています。

 

導入チームは、インメモリーデータベースへの移行を計画する際、既存データを、過去要件としてコールドストレージに入れるか、進行中のアクティビティとしてホットストレージに入れるかを決定します。有効なシステムとデータを万全の状態で保存するためのアーカイブ基準も決定する必要があります。

 

インメモリーデータベースシステムは、すべてのトランザクションと変更をログに記録する「永続性」を備えており、標準のデータバックアップとシステム復旧機能を提供するよう設計されています。最新システムの永続性により、停電時でもデータを保持しながらの高速処理が可能です。

今こそインメモリーデータへの移行を

最新のインメモリーデータベースは、デジタルトランスフォーメーションの基盤となる重要なビルディングブロックです。なぜなら、デジタル企業は、過去のデータを使用して今日の意思決定を行うことはできないからです。インメモリーの価格が安くなり、メモリー容量が拡大し続けている今こそ、成功を収めるためにリアルタイムのインサイトを必要としているなら、インメモリーデータベースを選択すべきです。 

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