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AI を活用した決算ソリューションの進化

会計・決算処理に AI と自動化を組み込むことでビジネス成果を高め、コンプライアンスを強化できる理由をご説明します。

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財務リーダーには、リアルタイムインサイトを活用して不確実性を克服し、コンプライアンスとコスト規律を維持することが期待されています。しかし、断片化したレガシーシステムとプロセスに起因する不正確なデータ、サイロ化した情報、手作業による照合、可視性の欠如、時間のかかる決算業務などにより、チームの生産性が妨げられている可能性があります。

インテリジェントな財務自動化ソフトウェア、機械学習、AI エージェントの台頭に伴い、CFO や IT 関連の意思決定者は、こうしたツールの機能が過大評価されていないかどうかを見極める必要があります。今、投資、統合、導入を進めた場合、その時間とコストは、期待される ROI とビジネスインパクトに十分見合うのか?それとも、まだ時期尚早なのか? あるいは導入を先送りすることで、競争力を失ったり、ビジネスの成長の可能性が阻害されたりするリスクがあるのか?多くの企業が、チームの業務を滞りなく進めながら、新しい決算処理ソフトウェアソリューションを導入するためのビジネスケースを構築し、数値的根拠を明確にしようと取り組んでいます。

決算処理は、財務チームが担う業務の中で最も複雑かつ時間のかかる会計プロセスの 1 つです。月次、四半期、年次ごとに、事業体ごとや子会社ごとの会計処理が行われています。SAP ERP を利用するお客様は、決算処理業務の自動化をサポートするさまざまなオプションを活用できます。これらは、高度な決算処理ソフトウェアから AI 対応サービスまで多岐にわたり、お客様は、本格導入の前にその効果を検証することもできます。こうしたプロセスのすべてのステップで、SAP のグローバルパートナーネットワークのガイドや支援が利用できます。

すでに最新ソリューションを利用している企業には、以下の成果がもたらされています。

ここからは、SAP の会計管理および決算処理自動化ソフトウェアソリューションの導入に関する検討事項、ステップ、期待される成果を見ていきましょう。

SAP Finance に AI を導入する前に CFO が検討すべき共通のステップ

ビジネスがデジタルトランスフォーメーションのどの段階にあるかに応じて、AI を活用した高度なクラウドベースの財務ソリューションへと移行する際は、計画的にも、実験的にも進めることが可能です。いずれの道筋も有効です。重要なのは、選択肢やシナリオ、メリット、そして変革に向けた現在の障壁を洗い出すことです。どの組織にも、特有の志向、目標、タイムライン、要件、企業文化があります。検討すべきステップと製品ソリューションは、以下のとおりです。

中核となるソフトウェアサービスの準備:真の財務変革は、バックボーンとなる ERP の最新化から始まります。クラウドへ移行することで、データ統合、反復作業の自動化、大規模なガバナンスの維持が可能になります。ここでは、clean core に取り組むことを推奨します。つまり、標準設定をロールアウトしながら、SAP Business Technology Platform (BTP) や外部ソリューションを活用して必要なカスタマイズに対応します。こうした運用モデルの転換により、技術的負債を削減し、プロセスをエンドツーエンドで接続できます。クラウドファーストのアプローチが推奨されますが、多くの SAP 財務ツールは、オンプレミスシステムと並行してデプロイできるため、適切な製品やサービスの試験導入もためらうことなく行えます。

決算処理の合理化:AI で強化された財務会計機能で SAP ERP 財務アプリケーションを拡張し、決算処理、統合、プロセスオーケストレーション、コンプライアンスレポートの簡素化と迅速化を図るとともに、内部の財務統制やリスク是正対応を自動化します。さらに、リアルタイムインサイトを活用して最適なアクションを実行し、ビジネス上の意思決定の根拠となる定量化されたリスクを明らかにします。

コンプライアンスの強化:SAP Advanced Financial Closing は、規制に基づく情報開示要件への対応、時間と労力の削減、コンプライアンスの確保を支援します。このソリューションでは、ベストプラクティスに基づく決算処理テンプレート、継続的な決算処理の最適化、自動化されたエスカレーションと承認、システムを横断する決算処理、さらに、すべてのステップのリアルタイム監視を活用できます。これにより、決算処理のタイムラインを短縮するとともに、統制をさらに強化できます。

AI は、SAP ERP の決算処理プロセスをどのように改善するのか?

AI を活用した自動化を決算処理プロセスに導入することで、正確性、効率性、コンプライアンスを強化しながら、チームの生産性と戦略性を高めることができます。こうした成果は、通常、増員なしで実現できるため、導入初期からコスト削減が可能です。

SAP の会計管理および決算処理ソリューションでは、AI による支援が業務フローに組み込まれています。具体的には、状況に応じた次のステップをユーザーにガイドするコンテンツ、会計タスク中に自律的に実行されるアクション、通知、進捗追跡レポートなどの提供、さらに、エスカレーション、照合、取引マッチングの自動化などがあります。SAP Advanced Financial Closing のダッシュボードは、リアルタイムのステータス、クリティカルパス分析、例外の可視化が可能なため、リーダーは期限遅延前に介入し、決算カレンダーを継続的に最適化できます。

AI で拡張されたワークフローにより、以下が可能です。

最新の IDC Business Value スナップショットでは、BlackLine 社と SAP が提供する SAP 決算処理ソリューションを活用するお客様が大きな価値を実現していることが報告されています。最も注目すべき点は、効率と精度の向上です。

企業の SAP ERP ソリューションに AI 機能を統合することで、機能を拡張しながら、時間の節約やリスクの軽減を実現し、成長とサステナビリティの目標達成を促進できます。

AI による決算処理のビジネスへの影響

CFO は、リスクを管理しながら、企業価値の最大化に多くの時間を費やしています。財務ソフトウェアへの変更や投資は、それを利用するチームが納得でき、組織の収益性に有意義なインパクトをもたらすものであるべきです。

IDC 社のレポート「SAP financial close solutions by BlackLine のビジネスバリュー」によると、非常に大きな定量化可能な成果を上げています。BlackLine は、記録からレポートまでに対応する SAP ソリューションを拡張するソリューションです。BlackLine 社の専用 SaaS アプリは、SAP によってプレミアム認定を受けています。SAP BTP の事前設定済統合コネクタを通じて、SAP S/4HANA と安全かつシームレスに連携します。2025 年に報告された成果は以下のとおりです。

このほかにも、重要であるものの、定量化しにくいビジネスインパクトがあります。例えば、従業員の能力と時間の有効活用、新しいワークフローの定着に伴って高まるツールへの信頼、過去を報告する業務から将来の舵取りへのシフト、より戦略的で自信に満ちた組織への転換、などが挙げられます。

AI 対応の決算ツールと SAP ERP の統合

SAP の決算ソリューション、サービス、拡張機能はすべて、SAP S/4HANA のオファリングと連携します。最も一般的なのはクラウドインスタンスでの利用ですが、API やその他プロトコルを介してオンプレミスおよび SAP ECC とも統合し、オーケストレーションが可能です。SAP BTP は、SAP Advanced Financial Closing および BlackLine 統合のミドルウェアとして機能することで、接続を確保し、clean core ERP を維持します。SAP ERP のお客様は、技術的なランドスケープにかかわらず、ビジネスニーズとテクノロジーロードマップに合った AI 対応の決算報告オプションを利用できます。これらのオプションでは、以下が提供されます。

SAP Finance への AI 導入を成功に導くベストプラクティス

IT の意思決定者と協議し、導入への承認が得られたら、実装スケジュールを計画する際に、以下のステップを検討します。–

  1. 統合の準備:データ品質、勘定科目表の統一、決算カレンダーの管理担当者を確認した上で、ユニバーサルジャーナルとリアルタイム元帳機能を活用して、照合の混乱を排除します。
  2. 明確な目標に基づいた試験導入:マニュアル作業とリスクが最も多い領域(仕訳、照合、会社間取引)から着手します。SAP Advanced Financial Close のテンプレートと BlackLine の拡張機能を使用して、サイクルタイム、エラー率、工数削減率を測定します。
  3. 変化を見据えた計画:多数のスプレッドシートや関連する承認プロセスを新しいワークフロー、監査証跡、自動化されたエスカレーションに置き換える取り組みは、一般的には歓迎されます。一方で、最も精通している従業員であっても、トレーニングやチェンジマネジメントセッション、文書化のメリットを享受できます。
  4. インサイトに基づいた反復:導入を進める中で、SAP Advanced Financial Close のモニタリング機能を活用してボトルネックを特定し、SAP Business AI でレポート作成や異常検出を加速し、テンプレートとポリシーを四半期ごとに改善します。

CFO にとっての次なる進化:自律的な決算処理

SAP は今後も最前線に立ち、AI を活用したツールを構築して、さまざまな ERP 製品や決算処理アドオンに搭載していきます。これにより、企業規模の大小を問わずお客様は、ポリシー主導の実行と監査可能な文書化により、継続的な会計管理、予測転記、異常検出をさらに推進できるようになります。これらのオファリングにより、企業は、AI が支援し、財務部門が統制し、SAP ERP を基盤とする独自の決算処理プロセスを構築できます。

SAP Advanced Financial Close は、SAP Cloud ERP や SAP Cloud ERP Private のイノベーションに伴う継続的なアップグレードを提供します。これにより、タスクを当期へと前倒しすることで、期末に急増する業務を平準化し、統制の強化を実現します。このソリューションは、中堅・中小企業に大きな価値をもたらすだけではありません。レガシーシステムを置き換えた SAP 自身の全社導入が示すように、大規模かつ複雑なグローバル環境でも実現可能です。

自律型決算の次の時代には、タスクの自動化を超え、インテリジェンス主導のオーケストレーションへと進化する可能性があります。現在のステップを単に標準化し、加速するのではなく、新たな機能によって決算業務が完全に再定義されるかもしれません。

こうした機能が成熟するにつれて、企業は「決算処理の自動化」から「より自社に最適化された財務エンジンの運用」へと進化します。つまり、継続的な適応、マニュアル作業の削減、企業全体における意思決定の加速化の実現です。

まとめ

AI 対応の財務がマーケティング上の誇大評価なのか、実際の価値をもたらすものなのかを検討しているなら、答えは明確です。CFO が ERP 基盤を最新化し、AI を SAP の会計管理および決算処理の中で運用化することで、決算がより迅速化し、ミスが減少して統制が強化され、業務の余力が生まれてビジネスの成長を促進する戦略的な取り組みに集中できるようになります。SAP Advanced Financial Close、SAP Business AI、SAP Financial Close by BlackLine ソリューションが連携し、AI 導入と最新化の取り組みを支援します。この機会は、初日から自律型財務を実現するような取り組みではありません。まずは成果を証明し、自社が納得できるタイムラインに沿って、決算処理全体へと段階的に広げていく取り組みです。