一方で、ERP では、自社のプロセスとサプライヤーのプロセス間に生じるブレークポイントに対処することができません。
アナリスト企業である IDC 社の最近の調査によると、企業が社外の取引先やサプライヤーと連携する際、依然として電子メールが最も一般的なコミュニケーションチャネルとして利用されています。実際、世界有数の大企業であっても、購買発注、需要予測のスプレッドシート、請求書、出荷通知などの文書を日常的に電子メールでやり取りしています。電子メールは通常のビジネスコミュニケーションには優れた方法ですが、迅速なフィードバックと可視性を必要とする重要な業務トランザクションには十分な堅牢性がありません。
100 件を超える明細を含む購買発注 (PO) をあるサプライヤーに送付すると想像してみてください。その送付は電子メールで行います。さらに、その購買発注の目的は、製造プロセスに必要な重要な直接材を調達することだとします。
もし発注内容を変更する必要が生じたら、どうなるでしょうか。サプライヤーの担当者が不在で、発注が長期間受信トレイに留まっていたら、どうなるでしょうか。特定の品目に遅延や在庫切れが生じたら、どのようにして把握できるのでしょうか。最終的に、会社や顧客に悪影響が及ぶ前にどの程度迅速に変化に対応できるのでしょうか。
ビジネスネットワークに参加すれば、ERP を拡張し、サプライヤーやその他の取引先とシームレスかつデジタルで連携できるようになります。ERP との統合により、完全にデジタル化されたエクスペリエンスが実現されるのです。さらに、以下で説明するように、ビジネスネットワークを活用することで、効率性、可視性、コンプライアンスの向上といったメリットを得ることも可能です。
#1 調達・購買と債務管理のコラボレーションワークフローの自動化
ほぼリアルタイムのデジタルコラボレーションにより、業務効率を向上させましょう。ERP で生成された購買発注は、ビジネスネットワークを介してサプライヤーにデジタルで送信できます。サプライヤーは注文を確認し、事前出荷通知を返信できるため、発注が受理されたことと納品予定日を把握することができます。また、発注内容に変更が生じた場合、関連する書類が自動的に更新されるため、取引の完全な監査証跡を確保できます。以下の図は、ビジネスネットワークによって実現される、バイヤーからサプライヤーへの文書の流れを示しています。
購買発注 (PO) のデジタルオンラインダッシュボードにより、サプライヤーは場所を問わず、容易に PO を管理できます。また、担当者が不在の場合に、他の同僚が対応することも容易です。さらに、バイヤー側も、自身の購買発注が現在どのプロセス段階にあるのかを簡単に確認し、把握することも可能です。
#2 支出コンプライアンスのシンプル化
ビジネスネットワークは、単に文書を送受信するためのデジタル手段ではありません。自社のプロセスに合わせて有効化できる 100 を超えるビジネスルールを備えており、高度な設定が可能です。これらのビジネスルールにより、サプライヤーから受領する文書を自動的に検証することができ、手作業による確認や例外処理の必要性が軽減されます。例えば、サプライヤーに対して、出荷数量のみに基づいて請求書を発行したり、承認された税額リストから選択したりするよう求めるルールを設定できます。
#3 請求書ステータス
ビジネスネットワークでは、サプライヤーが請求書や支払に関する情報をセルフサービスでアクセスすることができます。請求書に問題がある場合でも、サプライヤーが即座に状況を把握し、より迅速な解決や支払のために対応することができます。これにより、請求書や支払に関する問い合わせのために債務管理チームに電話やメールをする必要がなくなり、担当者はより戦略的な業務にリソースを解放できるようになります。
SAP イベント
SAP Business Network
ビジネスネットワークに関する重要なトピックを網羅したウェビナーシリーズ Network Nuggets をご覧ください。