従業員のライフサイクルを支援するスキルエンジンの構築
Capgemini 社は、ビジネスおよびテクノロジーのグローバルパートナーとして、ビジネスと DX に関するアドバイスやサポートをクライアントに提供しています。より人材重視の組織となるため、Capgemini 社はスキルベースの人材管理アプローチを採用しました。SAP SuccessFactors HCM は、同社が、従業員のライフサイクル内の重要なタイミングに応じて魅力的な従業員エクスペリエンスを提供したり、従業員やクライアントとの約束を果たせるよう支援します。
| 業種 | 地域 | 企業規模 |
| プロフェッショナルサービス | フランス、パリ | 従業員数:340,000 人 |
スキルベースのパフォーマンス管理をすでに利用している従業員の割合
その他採用から退職までのプロセスを支援するために SAP SuccessFactors ソリューションを利用している従業員の割合
Capgemini 社、バイスプレジデント兼人材獲得担当責任者
人材とスキルに変革をもたらし、デジタル化と持続可能性プログラムを推進する
Capgemini 社は、ビジネスとテクノロジーのグローバル変革パートナーとして、デジタル化と持続可能な世界への移行を同時に加速させ、企業や社会に明確なインパクトをもたらす支援を提供しています。同社は、50 カ国以上に 34 万人の多彩な従業員を擁しています。独自のカルチャーと 55 年以上の歴史を誇る Capgemini 社は、テクノロジーを最大限に活用して多種多様なビジネスニーズに対応することで、クライアントから信頼を勝ち得ている企業です。AI、クラウド、データにおける広範な機能を、深い業界別知識や統合されたパートナーエコシステムと組み合わせることで、戦略から設計、エンジニアリングまで、その強みを生かした包括的なサービスとソリューションを提供しています。
クライアントが Capgemini 社に求めているのは、最高品質の DX サービスとテクノロジーサービスです。そのため、同社にとって、従業員のスキルを常に最新状態に保ち、市場のニーズに応じて活用できることが不可欠になっています。そこで同社では、プロジェクトのスキル要件に合わせて社内人材を選べるようにする必要があります。必要なスキルを持つ人材が社内にいない場合は、スキル向上や採用を通じて要件を満たすことも必要になります。
このように、成長と戦略的優先事項の実現のため、Capgemini 社は、より人材中心の企業へと変わる必要がありました。そこで同社は、市場をリードするスキル、特に高度なデジタルスキルを持つ人材を惹きつけ、確保し、育成するための人事インフラの構築を目指しました。このスキル重視の取り組みは、従業員が 1 年間で 1,800 万時間の研修を受講していることで明確に示されています。例えば、去年は、12 万人の従業員が生成 AI の利用に関するスキルアップ研修を受講しています。同社は、従業員にパーソナライズされたエクスペリエンスを提供することを目的とした、ダイナミックな変革プログラムを開始しました。これは、スマートなデジタルツール、ハーモナイズされた人事プロセス、俊敏な統合型人事部門により支援されます。
Capgemini 社、エグゼクティブバイスプレジデント兼人事変革担当グループ責任者
クラウドベースの機能を導入し、価値の高い人事部門を構築する
Capgemini 社は、採用、オンボーディング、タレントマネジメント、報酬と報奨、学習、後継者管理など、従業員のライフサイクル全体で重要な場面をカバーするスキルエンジンを構築しました。同社は、SAP SuccessFactors HCM を導入することでスキルベースのタレントマネジメントを実現し、このような場面において非常に魅力的な従業員エクスペリエンスを提供しています。
スキルベースのパフォーマンス管理プログラムは、未来志向の成長支援に焦点を当てています。従業員のパフォーマンスを年次で評価するだけでなく、現在のスキル要件と将来のスキル要件に関する四半期ごとのチェックイン面談を実施し、従業員、マネージャー、同僚からの継続的なフィードバックを収集しています。Capgemini 社は、SAP SuccessFactors Performance & Goals ソリューションを 34 万人の全従業員を対象に「ビッグバン」方式で導入しました。
柔軟なキャリアデベロップメントが同社の核心です。スキルベースのキャリア支援戦略は、従業員がメンタリングプログラムや 360 度フィードバックにアクセスする機会を拡大し、従業員が自身のキャリアデベロップメントを主体的に進められるよう支援することを目的としています。この目的のため、同社は SAP SuccessFactors Career and Talent Development ソリューションの導入準備を進めています。これにより、従業員は個人の目標と組織のニーズに一致したキャリアデベロップメント目標を設定できるようになります。キャリアパスを模索することで、従業員は現在の役割と将来の役割に自身のスキルを照らし合わせ、次なる機会への準備を整えることができます。このソリューションは、タレントインテリジェンスハブからスキルデータを活用します。これは、従業員個人の属性、強み、スタイル、好みのコミュニケーション方法を、さまざまな SAP SuccessFactors ソリューション内のエクスペリエンスに結び付ける一元的なフレームワークです。Capgemini 社はこのハブを、SAP SuccessFactors ソリューションと、従業員にとって重要なタイミングを結びつける人事アーキテクチャーの基盤と見なしています。
変更管理はプロジェクトの重要な要素であり、Capgemini 社は、変革プロジェクトに関して助言するグローバルとローカル両チームに多大な投資を行いました。早期に企業全体を巻き込み、経営陣からの支持を獲得し、オープンな対話を維持することも重要でした。
Capgemini 社、エグゼクティブバイスプレジデント兼人事変革担当グループ責任者
スキル向上とキャリアデベロップメントを進めるための自由と支援を従業員に提供する
Capgemini 社は、新たな人事部門の設計、グローバルシェアードサービス、および従業員のライフサイクル全体をカバーする 11 の SAP SuccessFactors ソリューションの導入を含む、包括的な変革を進めています。同社は、新しいビジネスプロセスとソリューションを地域ごとに 3 年から 4 年の期間をかけて展開しており、現在約 70% が完了しています。
33 万人を超える従業員がスキルベースのパフォーマンス管理を利用し、人材マネージャーはこのソリューションを通じてフィードバックを提供しています。現在、社員はマネージャーとの間で、キャリアとスキル開発に関してより有意義な対話を行うことができるようになりました。従業員のスキル向上へのサポートは、未来に備えたワークフォースのためだけでなく、スキルを有する人材が同社に入社し、継続して働いてくれるようにするための同社による人材投資でもあります。
将来的には、データアナリティクスを用いて従業員のスキルと興味に合ったパーソナライズされたキャリアデベロップメント提案を示すことで、多様なキャリア機会を従業員に提供できるようにします。これにより、従業員は自身のキャリアパスを自由に定義する自由を得ることができます。誰もが空きポジションにアクセスできるようにし、従業員を適した機会へと促すことで、採用の促進と全員のキャリアアップを支援することを目指しています。
同社は、パーソナライズされた従業員エクスペリエンスの提供、適切なスキルの育成、強力なリーダーシップパイプラインの構築、柔軟かつ多様で意欲的な人材の育成、そしてモビリティカルチャーの中でのリーダー育成といった目標に向け、順調に進んでいます。同社は、従業員の可能性をビジネスバリューに変え、Capgemini 社でのキャリアを通じて従業員の持続可能性と長期雇用を支援することを目指しています。
Capgemini 社、エグゼクティブバイスプレジデント兼人事変革担当グループ責任者
スキルベースの人材管理を支えるスキルエンジンを構築する
Capgemini 社は、パフォーマンス管理とキャリアデベロップメントに加え、要員計画や継続的学習の取り組みなどを含むスキルエンジンの他の部分を構築し、従業員のスキルアップとあらゆるレベルにおけるリーダーシップ能力の育成を行っています。また、顧客のニーズに適切なスキルをマッチさせるためのスキルベースの人材配置や、スキルを持った人材を採用したり、堅牢なトレーニングプログラムで従業員をスキルアップさせる人材獲得も計画されています。
Capgemini 社は、SAP SuccessFactors HCM が、人事部門において日常的な問い合わせへの対応だけでなく、どのような付加価値をもたらしてくれるのか大きいに期待しています。現在は、生成 AI などの新しいテクノロジーを人事業務に統合する方法を模索しているところです。