写真:工場内でデジタルタブレットを使って CNC 旋盤を操作する若いエンジニア

Endress+Hauser 社:コラボレーション型設備資産管理で顧客の業務を改善

SAP のお客様 Endress+Hauser 社のロゴ

SAP とともに歩む Endress+Hauser 社のジャーニー

Endress+Hauser 社は「すべてがうまくまとまる仕組みを知ることこそが能力」だと考えています。計測テクノロジー企業である Endress+Hauser 社は、このモットーに忠実に、SAP Business Network Asset Collaboration ソリューションと SAP Business Technology Platform を使用して、顧客の製造プラント管理の変革を支援しています。

業種地域企業規模
産業用機械製造ドイツ、ヴァイル・アム・ライン従業員数約:17,000 人
2 時間

初期文書の引き渡し管理にかかる時間の設備資産あたりの節約

0.5 時間

毎週の保全情報の検索と整理にかかる時間の節約

1 時間

自動情報更新による毎年の設備資産あたりの時間の節約

当社は、SAP Business Network Asset Collaboration と SAP Business Technology Platform を使用して、お客様の設備資産ライフサイクル全体にわたるプロジェクトコラボレーションの強化と、アプリケーションからの貴重な情報の収集を支援しています。SAP ソリューションのおかげで、当社はデジタル化された未来への道先案内人としての立場を享受しています。
ヘンドリック・フェルドマン (Hendrik Feldmann) 氏
Endress+Hauser (Deutschland) GmbH+Co. KG 、イノベーションおよびデジタライゼーション部門事業開発マネージャー

計測機器データを活用して顧客の能力を強化

毎日、世界人口の約 3 分の 2 に相当する 53 億もの人々が、Endress+Hauser 社の計測テクノロジーを使用して製造された製品に触れています。この家族経営企業は、世界 10 万社以上の顧客のプロセスアプリケーションやプラントの安全確実で効率的かつ持続的な運用を支援しています。

 

同社の業界専門知識、アプリケーションに関する深い知識、および顧客のプロセスに対するインサイトは、世界中の企業の課題解決と意思決定の改善に役立っています。例えば、Endress+Hauser 社の Heartbeat Technology は、計測機器が常時自己監視するのを可能にし、顧客のアプリケーションの信頼性向上とシステムのダウンタイム防止に役立ちます。

 

これらの顧客の多くは、企業間の可視性やコラボレーションを考慮していない自社業務中心のシステムが足かせとなって、標準化や共通の設備資産定義の欠如、完全で利用可能な資産情報の不足、サプライチェーンプロセスのサイロ化に苦しんでいる可能性があります。また、製品やサービスの複雑化が進む中、役割の変化への対応が難しいと感じているかもしれません。

 

Endress+Hauser 社は、計測機器が生み出す豊富な情報を活用することで、顧客がこうした課題に対処できるように支援したいと考えていました。当社は、デジタライゼーションが自社製品の機能強化、製品の拡大、顧客業務のシンプル化の鍵となることを理解していました。

コラボレーションとデータ調和の実現により設備資産管理を効率化

Endress+Hauser 社は、SAP Business Network Asset Collaboration ソリューションが、顧客のプロセス最適化に必要な機能を備えていることを知っていました。

 

第一に、コラボレーティブな設備資産の定義が可能なため、設備の電子データの引き渡し、管理、および保全に関するベストプラクティスの共有に役立ちます。第二に、設備資産および設備情報の単一のリポジトリーを提供して、効果的な設備資産管理を実現します。第三に、コラボレーティブな設備資産の保全を支援し、サービスチェーンのさまざまなノードを通じて、設備資産オーナー、サービスプロバイダー、OEM 間のよりセキュアで総合的な作業指図コラボレーションを可能にします。

 

さらに、SAP Business Technology Platform (SAP BTP) は、データとアナリティクス、AI、アプリケーション開発、自動化、および統合を 1 つの統一された環境に統合することで、プロセスの強化も実現します。例えば、データカタログに基づいて事前に構造化され検証されたデータへの一元的なアクセスを可能にし、拡張アナリティクスや新しいサービスをサポートする、統一されたプレゼンテーション層を提供します。

 

また、SAP BTP で実行される SAP Master Data Integration サービスは、顧客のハイブリッドランドスケープ全体にわたるマスターデータの一貫した表示を容易にします。

 

下の図は、SAP ソリューションが Endress+Hauser 社の顧客の組み込み状態監視や予知保全を容易にする仕組みを示しています。

ネットワークベースの設備資産コラボレーションによりデータを知識に変換

Endress+Hauser 社は、統合された正確なマスターデータと 5,000 万以上の機器のデジタルツインによって支えられながら、すでにプロセスを強化し、顧客のコスト削減に貢献しています。

 

Endress+Hauser 社側も、顧客側も、設備資産文書の収集、整理、引き渡しにかかる時間が大幅に短縮されました。加えて、電子引き渡しによって即時の情報共有が可能になり、時間と材料費の節約にもつながっています。

 

保全に関しては、マスターデータの自動更新により、情報の検索および整理にかかる時間が最小限に抑えられます。正しい情報が得られることで、1 回の現場訪問あたり最大 1 時間を節約できることに加え、余分な時間と費用の発生を招く不適切な意思決定を防ぎやすくなります。調達側では、マスターデータ統合の改善により、正しい設備資産または予備部品の特定にかかる時間が短縮されたほか、正しい品目の確実な発注にも役立っています。

 

同社の顧客は、1 つの場所にまとめられた情報に直接アクセスできる点を高く評価しています。自動更新により時間が節約され、文書は常に最新の状態に維持され、Endress+Hauser 社のデータベースと自動的に同期されます。

 

SAP ソリューションは、組み込み状態監視や予知保全などの新しい顧客向けサービスも支えており、診断や計画保全活動に関する正確な情報の提供、設備資産の状態に基づく保全活動の開始、サプライヤーと顧客間の情報や文書の共有に役立っています。

 

さらに、Endress+Hauser 社は SAP Business Network Asset Collaboration と SAP Master Data Integration を使用して、受賞歴のあるクラウドベースの産業プロセス向けインダストリアル IoT エコシステム「Netilion」を開発しました。Netilion は、現実世界とデジタル世界を結び、現場から顧客の電話、タブレット、その他のデバイスに貴重な情報を直接送信し、効率向上とイノベーションの強化を実現します。さまざまな設備資産からのプラントライフサイクルデータを組み合わせることで、プラント全体のさまざまな装置タイプやメーカーの透明性を実現するほか、新しい設備資産のマスターデータをビジネスネットワークに自動的に提供します。

インテリジェントテクノロジーとデジタライゼーションの力を活用

SAP Business Network Asset Collaboration、SAP BTP、および SAP Master Data Integration を組み合わせることのメリットを目の当たりにした Endress+Hauser 社は、ネットワークベースの設備資産コラボレーションの可能性を探り続けています。

 

例えば、自社が持つ広範なノウハウと AI の可能性を組み合わせることで、モバイルワーカーをどのように支援できるかを検討する計画です。また、顧客がプラントのパフォーマンスを継続的に改善できるように、デジタルテクノロジーを活用してビジネスプロセスを見直し、ひいては物事がうまくまとまる仕組みをさらに深く理解したいと考えています。

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