ZEISS Group:規制の厳しい環境の中で、プロセスイノベーションとデジタルトランスフォーメーションを組み合わせて製造を刷新

クラウドでのスマート製造のビジョンの実現
世界をリードする光学テクノロジープロバイダーの Carl Zeiss AG (ZEISS Group) は、デジタルトランスフォーメーションの取り組みを開始したときに、先進的な製造実行システムとして SAP Digital Manufacturing ソリューションと SAP Business Technology Platform を採用しました。製造現場と経営層が直接やり取りできるようになり、効率が向上し、手動での入力が不要になりました。
| 業種 | 地域 | 企業規模 | パートナー |
| 産業用機械製造 | ドイツ、オーバーコッヘン | 約 38,000 人の従業員 | Deloitte 社、Syntax 社 |
紙ベースのデジタル履歴レコードの印刷の削減率
並列ロールアウト数が 3 から 10 になり、効率が向上
最初のロールアウトで印刷された作業指示書の確認が減った割合
コネクテッドスマートファクトリー責任者、Carl Zeiss AG
規制の厳しい環境の中で生産をデジタル化する
175 年以上にわたり、Carl Zeiss AG (ZEISS Group) は独特の革新的な精神を通じて真の持続力を育み、物理的、技術的に実現可能なことの限界に挑んできました。ZEISS Group は、世界をリードする光学テクノロジー企業の 1 つとして、未来志向の光学、精密機械、オプトエレクトロニクスの市場でバランスの取れたポートフォリオを展開しています。
光学の世界を広げることに取り組んでいる ZEISS Group は、約 50 カ国で事業を展開しており、全世界で 30 以上の生産拠点、60 以上の販売サービス拠点、約 30 カ所の研究開発施設を所有しています。
デジタルトランスフォーメーション戦略を実現する準備が整った ZEISS Group は、運用環境における厳しい規制要件を考慮しながら、製造現場と製造プロセスをデジタル化するための主要な要件をマッピングしました。
ZEISS Group のコネクテッドスマートファクトリー部門の責任者を務めるヨッヘン・シューラー (Jochen Scheuerer) 氏は次のように述べています。「全般的な考え方は、標準化されたアプリケーションによって手作業の生産プロセスを置き換え、業務を調和させ、スムーズな生産活動をサポートするというものでした。しかし、大きな考慮事項として、規制上の義務を満たすために必要なテストと文書化の基準が非常に高いという点がありました。完全に新しい環境の中でそれらの基準をどのように適合させていくかについて、多くの課題が生じました。」
コネクテッドスマートファクトリー責任者、Carl Zeiss AG
将来のスマート生産ラインをつなげる
クラウドファーストの戦略を採り入れた ZEISS Group は、将来のスマート生産ラインの基礎を確立するために、クラウドベースの製造実行システム (MES) を探し、SAP Digital Manufacturing ソリューションに投資することに決定しました。ZEISS Group は、戦略パートナーの Deloitte 社、実装パートナーの Syntax 社とともに、プルーフオブコンセプト (PoC) でソリューションを展開しました。また、検証と運用に向けてソリューションを準備するために、SAP のサービスとサポートを活用し、SAP Enterprise Support サービスでエキスパートのアドバイスを受けました。
Carl Zeiss AG のコネクテッドスマートファクトリー部門のアンドレアス・ブッセ (Andreas Busse) 氏は次のように述べています。「新しいリリースを通じて検証された状態を維持するための新しいプロセスを開発する必要がありました。また、製造とクラウドの組み合わせの中でどのような運用になるかを話し合う必要がありました。さらには、ソリューション全体のガバナンスについて話し合う必要がありました。このプロジェクトには、これまで行われていなかった新しい部分が多かったのです。」
SAP Digital Manufacturing は、製造業務のバックボーンを形成し、経営層のビジネスシステムを製造現場の設備に接続し、プラント全体の可視性を実現します。MES と製造現場を接続することによって、ZEISS Group は MES の層から製造現場の層に製造指図に関する情報を直接送信できるようになりました。この接続は、プロセス制御メカニズムとしても機能します。すべての正しい情報が揃わないうちは、生産を開始したり、特別な停止を行ったりすることはできないようになっています。製造現場でプロセスが完了すると、SAP Digital Manufacturing で確認シグナルがトリガーされます。ブッセ氏は次のように述べています。「製造現場とソリューションの間で直接やり取りを行うことができ、手動の入力がなくなります。これらのさまざまなアクションとイベントに基づいて SAP Digital Manufacturing は特定の情報を提供し、これによって機械間の情報交換が行われます。」
SAP Business Technology Platform (SAP BTP) を使用することで、以下のアーキテクチャーの図に示すように、プロセスとワークフローの管理と監査や、SAP ERP アプリケーションのインスタンスと他のカスタムアプリの統合のための技術的な基盤が提供されます。これにより、製造とビジネス運営の間にリンクを形成し、SAP ERP に格納される製造指図を、適切なイシューの確認や承認のために MES と共有することができます。
コネクテッドスマートファクトリー、Carl Zeiss AG
全社規模でスマート製造の機能を展開
子会社の Carl Zeiss Meditec でプルーフオブコンセプトが成功した後、ZEISS Group は生産ライン全体にわたって SAP Digital Manufacturing の導入を進めており、今年度中に 29 のロールアウトを予定しています。
シューラー氏は次のように述べています。「当社はこのソリューションを使用して、MES プロジェクトを本稼働にロールアウトするためのアプローチを定義しました。これには、各スプリントの終了時の検証も含まれます。これは通常とは大きく異なるやり方であり、非常に革新的です。完全にテストされ、完全にドキュメント化されたソリューション全体を 1 カ月に 1 つずつパッケージ化しているのです。」
製造現場と経営層を接続することで、プロセスイノベーションと新しい自動化された製造プロセスが融合し、ZEISS Group の経営チームは、透明性の高い生産情報にさらに簡単にアクセスできるようになっています。生産実行、可視性、分析を統合して製造パフォーマンスを最適化することで、大幅な効率向上、生産アウトプットの向上、製品品質の向上を実現しています。また、重要な点として、このソリューションによって医療製品トレーサビリティの要件を満たすことができるということが挙げられます。これには製品の履歴が含まれます。この履歴は、生産ラインで製品を組み立てるために使用されるプロセスから開始されます。以前はこのデータは紙ベースで手動で収集されていましたが、現在ではソリューション内に存在します。
効率の面では、デジタル製造実行システムを使用することで、ZEISS Group はサステナビリティの観点から業務を改善することができます。ブッセ氏は次のように述べています。「当社は現在、スクラップがどこで発生するかについてより深く理解するためのデータを持っているため、より少ないエネルギー消費量で同じ数の完成部品を生産できるように原料や資材を変更できます。」
コネクテッドスマートファクトリー責任者、Carl Zeiss AG
オペレーショナルエクセレンスに向けて戦略的なビジョンを実現する
ZEISS Group はデジタルトランスフォーメーションの一環として、オペレーショナルエクセレンスの計画や SAP S/4HANA の導入など、デジタル製造の取り組みと連携したいくつかの戦略的プログラムを実施しています。
ZEISS Group に関するその他の情報
SAP Digital Manufacturing Cloud (DMC) を活用した世界規模のコネクテッドスマートファクトリーへの転換(SAP Innovation Award の資料)
主要パートナー
主要な SAP グローバル戦略パートナーの Deloitte 社は、世界中で 1,000 社を超える、現在取引のある SAP の顧客にサービスを提供しています。3,000 社を超える顧客に SAP ソフトウェア導入サービスを提供し、これらの顧客に対し、過去 10 年間で、7,000 件を超える SAP ソフトウェアの導入に関わってきました。Deloitte 社は ZEISS Group のプログラムとベンダー管理をサポートし、将来を見据えたテクノロジーインフラストラクチャの構築を支援してきました。
Syntax Systems GmbH & Co. KG は、ミッションクリティカルなアプリケーションを提供する、業界をリードするマネージドクラウドプロバイダーです。ZEISS Group が SAP Digital Manufacturing ソリューションを導入する際の導入パートナーとして、Syntax 社は製品の専門知識を提供し、求められていたカスタムアプリケーションを SAP BTP 上に構築しました。Syntax 社はその知識を活用して、ZEISS Group のプロセスに適合し、ニーズに合わせて拡張できるソリューションを提供しました。