NTT DATA：調達・購買とサプライヤー管理のグローバルな統合と標準化
SAP とともに歩む NTT DATA のジャーニー
NTT DATA は、50 カ国以上のクライアントにビジネス/IT サービスを提供するグローバルプロバイダーです。同社の企業規模は買収によって拡大し続けており、調達・購買部門はそれに対応していく必要があります。NTT DATA は、新しい従業員、外部人材、サプライヤーを自社グループに取り込みながら、調達から支払までのプロセスを統合し、サプライヤーリスクを管理するために SAP ソリューションを選択しました。
| 業種 | 地域 | 企業規模 |
| プロフェッショナルサービス | テキサス州プラノ | 従業員数 190,000 人以上 |
2018 年から 2021 年にかけての管理可能支出の削減額
2018 年から 2021 年にかけてのランレートの削減率
収益に対する管理可能支出の比率（32.1% から減少）
グローバル調達・購買担当バイスプレジデント、NTT DATA Services
調達・購買支出を把握し、サプライチェーンリスクを監視
テキサスを拠点とする NTT DATA Services は、幅広い業種のクライアントに、初期のアドバイスから長期にわたるプロジェクト管理まで、事業のデジタルトランスフォーメーションに必要なサポート、ガイダンス、ノウハウを提供しています。NTT DATA Corporation は、世界 50 カ国以上で事業を展開しています。
NTT DATA の調達・購買部門の仕事は、コストを管理し、会社の利益を保護しながら、すべての従業員がクライアントの需要を満たすために必要な商品とサービスを調達できるようにすることです。NTT DATA Services は、世界中の 4,000 社を超えるサプライヤーを監視して契約コンプライアンスを管理していますが、サプライチェーンの中断リスクの事前察知は非常に難しいということを実感していました。また、定期支払に基づく将来支出の可視化にも対応していなかったので、コスト削減の機会を探ることも困難でした。
さらに、NTT DATA は企業買収によって成長を続けており、新しい財務システム、従業員、サプライヤー、外部人材を迅速的かつ効率的に統合する必要がありました。
これらすべてをうまく処理し、拡張と運営を続ける唯一の方法は、クラウドによる調達・購買およびベンダー管理の統合でした。
グローバル調達・購買担当バイスプレジデント、NTT DATA Services
調達・購買プロセスとサプライヤー管理の統合と標準化
調達から支払までのプロセスを統合および標準化するために、NTT DATA は SAP Ariba ソリューション、SAP Fieldglass ソリューション、および SAP Business Network の導入に踏み切りました。
SAP Business Network により、バイヤーは単一のプラットフォームで世界中のサプライヤーとコラボレーションできます。
ガイド付き購買機能と主要な e-コマースプラットフォームのパンチアウト機能の組み合わせにより、従業員は直感的で使いやすいインターフェースと、必要なすべての制御機能および承認ワークフローを手に入れることができます。
SAP Ariba Collaborative Sourcing バンドルでは、SAP Ariba Sourcing、SAP Ariba Contracts、SAP Business Network Discovery、SAP Ariba Supplier Information and Performance Management の各ソリューションの機能がすべて、1 つのユーザーインターフェースで提供されます。これにより、より良い製品やサービスの調達、最も有利な契約の確保、コンプライアンスの監視が容易になります。また、SAP Ariba Discount Management ソリューションは会社の運転資本を最大化し、サプライヤーにキャッシュフローの柔軟性を提供します。
外部人材リソースを確保および管理するために、SAP Fieldglass ソリューションも使用しています。SAP Fieldglass ソリューションを NTT DATA の時間入力システムと統合することで、請求書および支払の承認を自動化できるようになりました。これにより、同社は期日内の支払をほぼ 100% 達成しています。
SAP Signature Management by DocuSign アプリケーションは、調達・購買およびベンダーに関わる署名と文書保管の一元管理をサポートします。
グローバル調達・購買担当シニアディレクター、NTT DATA Services
契約と支払の可視性を高め、キャッシュフローを最適化
SAP ソリューションの導入により、NTT DATA の調達・購買部門は、個々のプロセス要件に対応する柔軟性を維持しながら、新しい会社およびサプライヤーを迅速に組み込むための標準化を手に入れました。SAP Business Network は市場に広く普及しているため、多くのユーザーはそのツールやインターフェースに慣れています。
NTT DATA は、契約の署名や管理の方法、取引の承認方法をシンプル化することで、プロセスやデジタル文書管理の自動化をさらに強化し、すべての情報を 1 つのリポジトリーで一元管理できるようになりました。
さらに、サプライヤーのパフォーマンス、コンプライアンス、支払の可視性が大幅に向上しました。新しいサプライヤーはすべてその都度システムに自動的に追加され、電子メールリスク・アラートがサプライベースのインサイトを提供します。データとレポートがタイムリーに提供されるため、自動更新や確定支出などの検討が容易になり、手数料を避けられるように支払スケジュールを調整したり、割引を獲得したり、キャッシュフローを最大化することができます。サプライヤーにとっても可視化が強化され、NTT DATA との取引が合理化されます。
社内では、正規社員と同レベルの標準化、自動化、可視化を非正規労働者にも適用できます。検証機能および統合機能が整っているため、契約社員も即座にオンボーディングでき、社員は就業時間を自分で入力することで自動的に支払を受けられます。標準の支払条件および検証により、タッチレス支払プロセスが可能になり、クレームや支払遅延に対応する時間を大幅に削減できます。
グローバル調達・購買担当バイスプレジデント、NTT DATA Services
支払に関する洞察を深め、コスト削減を促進し、サプライヤーベースを拡大
NTT DATA は SAP Ariba ソリューションのグローバル展開を進め、サプライヤーリスク管理を全社レベルで実行しようとしています。内容に応じて生成されるリスク通知を、複数の個人または部門に送信できるようにします。
また、契約に関するレポート機能を調整して、カテゴリーマネージャーとそのチームが、契約更新や確定支出についての詳しいインサイトを得られるようにする予定です。
割引管理については、調達・購買部門は、サプライヤーが自社のキャパシティとキャッシュフローに応じて NTT DATA に割引を提供してくれるように、サプライヤー自身で管理できる領域を拡大しようと模索しています。そして、サプライヤーが現金の必要性を申し出て、相互に有益なレートで早期に支払を受けられるように、SAP Business Network 内にサプライヤー主導割引のための拡張機能を設定することを検討しています。また、会社の購買ニーズに最も適したサプライヤーを特定するために、SAP Business Network Discovery ソリューションの導入も検討しています。