この世界マップには、現在 SAP Cloud サービスが稼動しているデータセンターが表示されます。現在、SAP のクラウドポートフォリオは、データセンターマップへの段階的な統合を進めています。SAP Cloud サービスは、表示されているデータセンター以外のデータセンターにデプロイされる可能性もあります。一部の SAP Cloud サービスについては、サービスを導入するときにデータセンターを選択することができます。SAP は、プライマリデータセンターの領域内に、バックアップおよび障害回復用として、ここに記載されていないセカンダリデータセンターを配備します。SAP では、追加のデータセンターを開設することがありますが、お客様が選択したデータセンターを代替地域のデータセンターに変更することはありません。ただし、お客様がそのインスタンスを別の地域に移行するよう要求された場合は例外となります。詳細については、SAP の担当者までお問い合わせください。
SAP Trust Center
クラウドパフォーマンス、セキュリティ、プライバシー、コンプライアンスに関する情報をご確認いただけます。
データセンターの所在地
以下のマップには、選択した SAP クラウドサービスが現在稼動しているデータセンターの場所が示されます。
SAP データセンターの運用方法
SAP データセンターでは、業界およびテクノロジー標準に基づく対策を講じています。
SAP とハイパースケーラー
クラウドでのセキュリティの明確化
SAP が提供する SaaS (Software-as-a-Service) ソリューションをパブリッククラウドで実行すると組織が決定した場合に、クラウドにおけるデータのセキュリティ保護に関して、組織、SAP、およびハイパースケーラーが担う責任について知っておきましょう。
SAP がパブリッククラウド上でテクノロジースタックのセキュリティを確保する 7 つの方法
SAP のエキスパートは、どのようにハイパースケーラーと連携して、SAP テクノロジースタックのセキュリティを確保しているのでしょうか。セキュリティを強化するために、どのようなツールと戦略を採用しているのでしょうか。
リソースセンター
SAP データセンターの内側をご覧になり、データセンターの構成要素と設計方法をご確認ください。
データセンターは、地域の電力会社が運営する 2 つの独立した送電網セクターに接続されています。一方のセクターに障害が発生しても、もう一方から電力の供給を受けることができます。また、データセンターには、別の建屋内に 13 基のディーゼル発電機が設置されています。これらの発電機をすべて合わせると、29 メガワットの発電力があります。
電子部品やプロセッサーは動作時に発熱します。放熱しないと、プロセッサーの効率が低下し、部品の故障に至る可能性があります。このため、データセンターの冷却は不可欠です。
データセンターは、クラウドビジネスを支える屋台骨です。SAP データセンターでは、業界およびテクノロジー標準に基づく対策を講じて、データ侵害、火災、テロ攻撃、その他の脅威からデータを仮想的、物理的に保護しています。
仮想サーバーおよび物理サーバー、SAP HANA データベース、ストレージ装置、ネットワークは物理ハードウェアのプールにアクセスします。個々の構成要素に障害が発生しても、システムの安定性を損なうことなく、負荷を他の構成要素に再割り当てすることができます。火災によってハードウェアが故障した場合は、バックアップシステムからデータを復旧できます。
データセンターは多数の防火区画に分割されています。数千の火災検知器と吸引型煙検知器 (ASD) が各部屋を監視し、電子部品の過熱によって発生する特定のガスを検出して予備警報を発し、消防隊に警告します。万一火災が発生した場合は、影響を受ける部屋に消火ガスを充満させ、窒息消火します。
データセンターは、10 万トンの強化コンクリートと、それぞれが地下 16 メートルに達する 480 本のコンクリート柱によって構築されています。外壁は、厚み 30 センチメートルの強化コンクリート製です。サーバー室は、さらに 3 つのコンクリート壁に囲まれています。こうした設計により、嵐はもとより小型飛行機の墜落にさえ耐える、効果的な保護を実現しています。
データの管轄はお客様の選択によって決定され、第三者に転嫁されることはありません。必要な保守作業中もデータは保護されます。SAP は、SAP またはお客様が管理するデータを不正なアクセスや処理、偶発的な損失、破壊から守るために、幅広い対策を実施しています。
バックアップはディスク間コピーの形で実行されます。これによって、迅速なデータ作成と回復が可能になります。毎日、フルバックアップを実行するだけでなく、1 日に数回、中間バージョンが作成され、セキュリティ上の理由から、すべてのバックアップと同様に別の独立した場所にアーカイブ保存されます。
侵入検知システムが着信データを監視し、不審なアクティビティを識別するとともに、さまざまなメーカー製のファイアウォールがデータを保護します。バックアップファイルやデータは、お客様との間で暗号化フォーマットによって交換されるか、安全な光ファイバーケーブルを介して伝送されます。
高いエネルギー効率とグリーン電力の調達により、SAP は世界中のデータセンターで温室ガス排出をゼロにすることができました。
データセンターの保護は、SAP の最重要課題です。テクノロジーおよびインフラストラクチャーが円滑に運用されているかどうかを、外部組織および SAP の両方が定期的に確認しています。
SAP は、世界中のデータセキュリティ規制やデータ保護規制を含む、ポリシーおよび統制の内部/外部監査とレビューを定期的に実施しています。
ハードウェアの使用状況の改善、インターフェースの簡素化、中断のない稼動が、データセンターの効率的運用を支えます。クラウドソリューションによっては、仮想化、マルチテナント、適応型コンピューティングなどのテクノロジーが、高品質のクラウドサービスの提供において重要な役割を果たします。
データセンターに関する FAQ
お客様のデータは、数多くの SAP データセンターのうちの一つに保存されます。上のマップをご覧ください。
データセンターには、電力供給、温度制御、火災鎮圧に関連する設備があります。セキュリティレベルの区分は、ANSI (American National Standards Institute) の標準 ANSI/TIA-942 で定義されている階層/評価によって決まります。SAP データセンターの設計の基本原則は、階層/評価 4(最高)の要件を満たすことでした。
SAP データセンターは、火災、データ侵害、ハードウェアの欠陥のいずれについても、さまざまな危険から保護されています。SAP データセンターのテクノロジーとインフラストラクチャーは、定期的にテストと認定を受けています。