2008年6月16日
消費財メーカーA社の場合
SAP導入を決断し、プロジェクトを推進した、A社社長の言葉
売り上げだけでなく、利益率まで製品別、販売地域別に把握できるようになったことは素晴らしいと思います。
しかもいつでもリアルタイムに参照できるのです。
SAP Business All-in-Oneは、今後のビジネス飛躍の大きな原動力になっていくでしょう。
A社は、なぜSAPを選択し、どのようにしてERP導入プロジェクトを成功させたのでしょうか?
詳しく見ていきましょう。
| 消費財メーカーA社プロフィール |
| 業種: | 一般機械器具製造業 |
| 年間売上高: | 300億円 |
| 従業員数: | 800人 |
| 導入期間: | 9ヶ月 |
SAP導入の背景
A社は、以前はERPシステムとして国内製のパッケージを導入していました。しかし、その製品はパッケージとはいっても適用分野が限られており、半分以上が業務に合わせてカスタマイズされたもので、ほとんど手組みに近い手法で開発されました。そのため業務プロセスや組織体制が変更されるたびにシステムの変更を重ね、いわばつぎはぎ状態のシステムが何とか稼働しているという状況でした。
| 以前の国内製のパッケージでは… |
- 業務や組織の変更に合わせて改修を重ねていたため、その都度コストがかかる。
- 結果としてつぎはぎ状態で何とか使っている状況で、重複入力などの無駄な手間が解消されない。
- データが完全に統合されていないため、整合性に不安が残る。
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A社は近年売り上げ増の傾向にあり、新商品の開発や新たな市場の開拓など、ビジネスにさらなる成長ドライブをかけるための戦略を計画していました。しかし、その戦略を実行するためにはシステムがボトルネックとなっていて、むしろ成長を阻害する要因になっていたのです。さらに上場企業であるA社では、内部統制の取り組みを進めていましたが、データの整合性が完全に保証されていないことから、IT統制に不安を抱えていました。そこでA社では SAP Business All-in-One の導入を決定。“経営の見える化”を実現し、さらなる成長を促すための施策を開始しました。
| 以前の国内製のパッケージでは… |
- 重複入力の作業が残っているため、数字がリアルタイムに反映されない。
- 売り上げを参照しようとしても、正確な数字は月末で締めた後でないと分からない。
- 製品別、地域別などの売り上げを参照する際も、分析作業に時間がかかる。
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SAP Business All-in-One の導入
SAP Business All-in-One は、中堅企業の業務に高レベルでフィットするように、対応業種を細分化し、必要な設定を事前に済ませてあるため、1億円程度でのコストで短期間導入を実現します。しかし、最初にこのことを聞いたとき、A社では「本当に1億円でできるのか?」「後々になってコストが膨らむのではないか?」「低コストの分、機能が不足しているのではないか?」など、さまざまな疑念が生じました。そこでSAPが用意した「実現機能確認シート」を使い、費用に含まれる機能をチェックしました。「実現機能確認シート」では、不足している機能を追加する場合に必要な費用も明確になります。
| 前回の導入プロジェクトでは… |
パッケージ製品がカバーする業務分野は限定されていたものの、「柔軟性に富む」との売り言葉を信じて導入を決定。導入コストは低く抑えられましたが、カスタマイズ費用がかさみ最終的に当初の予算を大幅にオーバーしてしまいました。
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導入プロジェクトの開始にあたっては、まず社長自らが導入の目標を設定。「自社の業績をリアルタイムで把握し、市場ニーズを的確に捉えた俊敏なビジネス展開を実現する」という目標のもと、プロジェクトチームが発足されました。基本方針としてはパッケージを最大限に活かし、追加開発(アドオン)は極力しないことになりました。そのため、業務プロセスをパッケージに合わせて変更する必要があり、全社が一丸となって取り組む必要があります。社長の強い意志と引率力により、プロジェクトチームのメンバーが全体最適を見据えながら協力し合い、その効果が全社員に波及しました。導入はスムーズに運び、約半年の期間を経て運用が開始されました。
| 前回の導入プロジェクトでは… |
導入の目標を単に「業務の効率化」としたため、業務に合わせたカスタマイズを積み重ねる結果になりました。プロジェクトチームのミーティングの際も、それぞれの部門で意見が対立し、その解決策としてさらなるカスタマイズが必要に…。
いざ運用フェーズへ移行する際も、ユーザーになかなか受け入れられず、結果として全社的にはかえって業務が煩雑になるという事態を招いてしまいました。
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導入の効果
最も大きな効果は、リアルタイムでさまざまな数字を参照できるようになったことです。例えばビジネス戦略を策定する会議でも、これまでは必要とする資料をそろえるために月末を待って開催していましたが、今では最新の情報をもとにした資料をいつでも作成することができます。また業務の効率化という点も見逃せません。経理部門をはじめ、各部門で入力やチェックの作業が軽減されただけでなく、さまざまな効率化が図られています。以前は在庫状況を照会するためには調達部門に電話で問い合わせていましたが、現在はシステムを参照するだけですぐに在庫を把握することができます。
また内部統制対策の観点からは、データの整合性が保証されたということだけでなく、監査手続きに役立つログを保存する機能が標準で装備されているため、監査に立ち会う時間などが短縮されたという効果も現われています。
| SAPを導入する前は… |
部門によっては業務が効率化されましたが、会社全体で見るとむしろ手続きが煩雑化していました。
売り上げなどの数字は月末になれば参照可能でしたが、利益率を算出するためには、別途集計業務が必要でした。また内部統制対策としてのログ保存の機能は装備されておらず、その必要性すら思い至りませんでした。
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ERP導入成功の秘訣
- 会社の持つ「経営方針」「経営課題」「経営目標」などから企業自身で明確な目標を設定し、その目標をすべてのメンバーに徹底しながら、プロジェクトを進める。
- 追加開発(アドオン)を極力行わずに、パッケージの標準機能を使い切る。
- 経営トップがプロジェクトに参画し、全社目標を見失わないように導入を進める。
- プロジェクトのメンバーは全社的な目標をしっかりと把握し、「総論賛成、各論反対」の議論の繰り返しにならないように配慮する。
- 現場ユーザーにも全社目標をしっかりと理解させ、ERPの意義を徹底する。
- 全社的な意識改革を図り、単に業務の手順を変えるだけでなく、会社全体の業績向上へのインパクトを意識したシステム運用を実現する。
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