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経革支援マガジン

中堅・中小企業のIT事情

効果的なIT投資のための見極め術~競争力強化編


投資を極力抑えながら最大限の効果を引き出すために

第2回目を迎える「効果的なIT投資のための見極め術」。今回は競争力強化の観点からIT投資を検証します。 競争力強化を目的としたIT投資を考える場合

ということについて考察する必要があります。 まずは投資の規模について考えましょう。 以下の表は経済産業省による「平成18年度情報処理実態調査」(2007年11月13日公表)(*1)の「情報処理関係支出の今後の見通し(業種/年間事業収入規模別)」(*収入については注参照)より全産業部分を抜粋したものです。表中の平均支出額は、同資料の原本では合計額だったものを企業数で割り、平均額を算出したものですが、小規模の企業ほど収入に対するIT関係の支出額の比率が高くなっていることが、この調査結果から分かります。つまり中小・中堅企業では、IT投資比率が高くなる分、投資対効果についてシビアに検証する必要があるということになります。

「情報処理関係支出の今後の見通し(業種/年間事業収入規模別)」より全産業部分を抜粋

年間事業収入規模
(以上~未満)
平成18年度の平均支出額 平成19年度の見込額
回答企業数(社) 平均支出額(百万円) 回答企業数(社) 平均支出額(百万円)
~1億円 8 14.0 7 25.0
1億円~10億円 150 48.7 141 41.9
10億円~100億円 1,091 136.5 1,054 141.4
100億円~1,000億円 909 858.4 875 782
1,000億円~ 307 5611.4 291 5612.7
不 明 73 1168.8 72 1067.4
合 計 2,538 1081.4 2,440 1044.9
出典:経済産業省 「平成18年度情報処理実態調査
注(*)「年間事業収入」:文中および表中における「年間事業収入」とは1年間の総売上高(営業外収入は含めない)を指し、収益ではありません。学校や組合団体等営業活動を行わないものは当該年度における収入高、金融業は経常収益高、保険業は収入保険料、または正味保険料、証券業は営業収入高になります。

一方で、企業がITの投資対効果を高めるために求めているものについて、分析してみましょう。 2007年5月にガートナー ジャパン株式会社が発表した「ITデマンド・リサーチ」(*2)の「経常利益別IT投資対効果を高める対策」では、「情報の適切な管理と有効活用」がトップになっています。会計、販売、購買、在庫などの情報を一元管理するERPは、まさに「情報の適切な管理と有効活用」のためのものであるといえます。 また2~5位について着目してみても、「データの統合」、「プロジェクトの適切な管理」、「内部統制/日本版SOX法への対策」、「BPRの実施」と、ERPにより対応可能な対策が挙がっています。この調査結果から、ERPが投資対効果を高める対策として期待されていることが分かります。

経常利益率別ITの投資対効果を高める対策(複数選択可)

出典:ガートナージャパン株式会社  (ITデマンド・リサーチ)/調査:2007年5月

また2008年3月26日に、IDC Japan株式会社から発表された「ITソリューション導入に関する調査」(*3)によると、ソリューションを「導入済み」、「2年以内に導入予定/検討中」と回答した企業において、パッケージをベースにソリューションを導入している企業の割合は、全ソリューションで8割を超えており、特に「ERP-会計」では、91.4%と高い割合を示しているとのことです。一方で「自社開発」と回答した企業の割合は、2割以下にとどまっています。 保守コストを中心にIT投資を極力抑えつつ、最大限の投資対効果を上げたいという企業のニーズの高まりから、ERPパッケージが選択される傾向に拍車をかけているのでしょう。

(*1)出典:経済産業省 「平成18年度情報処理実態調査」 (2007年11月13日公表)
(*2)出典:
ガートナー ジャパン株式会社 「ハイパフォーマンス企業のIT投資戦略」2008年1月18日,GJ08186
(*3)出典:IDC Japan 株式会社 「ITソリューション導入に関する調査」 (2008年3月26日発表プレスリリース)


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